KARTE Blocksで若手マーケターの”打席数”が増えた。素早い仮説検証とパーソナライズで推進する「engage」のサイト改善
- 社名
- エン・ジャパン株式会社
- サービス名
- engage
- 事業内容
エン・ジャパン株式会社が提供する「engage」は、採用HP作成から応募者管理、採用までを0円から行える採用支援ツール。2016年にローンチしてから7年、今では全国55万社以上に利用されるなど急成長を遂げています。
エン・ジャパン株式会社が提供する「engage」は、採用HP作成から 応募者管理、採用までを0円から行える採用支援ツール。2016年にローンチしてから7年、今では全国55万社以上に利用されるなど急成長を遂げています。
その原動力の一つは、エン・ジャパンのプロダクト企画・開発を担う「デジタルプロダクト開発本部」のチャレンジを後押しするカルチャー。なかでも若手の挑戦を積極的に支援しており、engageのマーケティングチームでは入社1~3年目のメンバーがマーケティング戦略の立案から施策実行まで力強く牽引してきました。
2021年10月からengageのUI/UXを改善するためにKARTE Blocksを活用し、素早い仮説検証を成果につなげています。今回はデジタルプロダクト開発本部の渡邊伶様、金澤愛海様に、部署のカルチャーからKARTE Blocksの導入背景、施策事例などお聞きしました。
若手に任せて、成長を促進するデジプロのカルチャー
まずは、デジタルプロダクト開発本部の役割について教えてください。
渡邊:デジタルプロダクト開発本部は「理念に根ざしたWebプロダクトを創り、磨き、拡げるプロフェッショナル集団」として、エン・ジャパンが運営するプロダクトの開発やマーケティングを担う部署です。
プロダクトマネージャーやUI/UXプランナー、データアナリスト、マーケター、エンジニアなど、プロダクトに関わる様々な職種のメンバーで構成されています。
企画や開発といった“創り、磨く”を担うプロダクト企画開発部、サービス改善やマーケティングといった“磨き、拡げる”を担うデジタルマーケティング部に分かれており、私と金澤は後者に所属しています。
デジタルプロダクト開発本部 デジタルマーケティング部 グロースグループリーダー 渡邊伶様
プロダクトごとに部署を分けるのではなく、単一の部署がまとめて企画運用を担う体制を採られているのですね。
渡邊:それにより「ユーザーファースト主義」という価値観を、全てのプロダクトにおいて徹底しやすくなっています。利益の追求は大事にしつつも、ユーザーから“求められ、喜ばれ、人に薦めたくなるもの”とは何か。部署内で日々議論や対話、実践を重ねながら、共通認識を深めています。
また、各プロダクトで培った知見やノウハウをスムーズに伝達する上でも今の体制は有利に働きます。engageの立ち上げにおいても、転職サイト「エン転職」の開発手法やマーケティングのノウハウが大変役立ちました。
デジタルプロダクト開発本部の体制や人数についても教えてください。
渡邊:200人ほどのメンバーが在籍し、そのうち約70名がデジタルマーケティング部に属しています。新卒採用も積極的に行い、2023年4月には20名ほど入社しました。中途社員も含め若手メンバーが多く所属し、活躍してくれています。
若手メンバーの活躍する環境をどのように整えられているのでしょうか?
渡邊:まず、社内で立ち上がるプロジェクトやプロダクトに対して、若手メンバーをアサインし、挑戦させるカルチャーがあります。
また、若手メンバーに推奨している行動に「他者活用」があります。他者活用とは、別の社員が持つ知識や経験を積極的に使うこと。私自身、デジタルマーケティング部に異動してすぐはわからないことも多く、メンバーに何でも聞いていました。嫌な顔ひとつせず時間をとって教えてくれたのを覚えています。私を含めて、皆過去に助けてもらった経験があるので、頼られたときは丁寧に相談に応えるという循環ができています。
成長した先に、様々なキャリアパスも用意しています。プロダクトベースで関わる領域や裁量を増やして最終的にはマネジメントを担う、データ分析など職能ベースでスキルを高めて活躍の場を広げる、海外支社立ち上げなど新しいチャレンジに飛び込むなど、多様なパターンがあります。
KARTE Blocksも若手メンバーの方々が積極的に活用してくださっていると伺いました。
渡邊:そうですね。挑戦して成果を出すためにはトライをする回数、いわば“打席数”が大切だと思っています。KARTE BlocksはノーコードでPDCAを素早く回せるので、経験の浅いメンバーでも打席数を増やしやすい。デジタルプロダクト開発本部の挑戦させるカルチャーと非常に相性がいいと感じています。
また、活用を続ける中でKARTE Blocksの知見やノウハウが貯まってきているため、新しいメンバーにプロジェクトを任せる際にもKARTE Blocksならトライしてもらいやすい。育成においてもとても役立っています。
無料プランでも「応募獲得」という成功体験を提供したい
ここからはengageでのKARTE Blocks活用について伺います。改めてサービス概要や特徴を教えてください。
金澤:engageは法人向けの採用支援ツールです。採用HP作成から求人掲載の機能を無料で利用できます。
フリーミアムモデルを採用しており、無料プランでは作成した求人をエンゲージやIndeedなど大手求人サービス5媒体に掲載、求職者に毎週10通のダイレクトメールを送信可能です。有料プランでは掲載媒体が20以上に増え、ダイレクトメールは無制限で利用できます。
サービスの特徴は基本機能を無料で利用できることです。採用に費用を割くのが難しい企業の利用が多く、無料プランから試されて成果を感じた方が有料プランに転換してくださっています。
サービス運用の体制と金澤さんの役割を教えてください。
金澤:全体では50名ほどで運用しています。そのうち私も含むマーケティングのメンバーが10名ほどいます。
マーケティングのメンバーの役割は大きく二つに分かれており、無料アカウント登録数の向上を担当するメンバーが3〜4名、有料転換数の向上を担当するのが5〜6名です。
私は主に後者で、有料転換していただくためのサイト改善を担当しています。
デジタルプロダクト開発本部 デジタルマーケティング部 金澤 愛海様
日々サイト改善に取り組む中で、大切にしていることはありますか?
渡邊:「ユーザーファースト主義」を掲げるからこそ、無料・有料問わず、すべての利用企業によりよい体験を届けたいと思っています。理想のジャーニーは、無料プランでも応募獲得という成功体験を得ることができ、更なる成果を求めて有料プランに転換してもらうこと。有料プラン限定の機能改善だけでなく、無料で採用HP・求人ページを作成する際のお困りごとも積極的に解消できればと考えています。
ユーザーインサイト毎に情報を出し分け、有料転換率を向上
KARTE Blocksを導入された時のご状況について教えてください。
渡邊:一番最初は、新規の見込み顧客に対して、サービスサイトやLPへの流入後に無料アカウントの登録を促進するため、主にサイトの文言やクリエイティブの細かな修正、改善に向けた仮説検証(A/Bテスト)のために活用を開始しました。 そこでKARTE Blocksの利便性や運用成果を確認できたことで、無料アカウント作成以降のステップに活用を拡げました。現在、KARTE Blocksはengageの一連のステップにおけるUIUX改善のプラットフォームとなっています。
KARTE Blocksを導入される前は、どのような課題をお持ちでしたか?
金澤:まず、仮説検証を素早く回すための開発リソースが不足していました。特に複数案件が同時に走っていると、優先順位の関係でengageの施策実装に時間がかかってしまうことがありました。
ノーコードで施策の実装を行えるKARTE Blocksなら、マーケティングメンバーで素早く仮説検証を回すことも可能です。成果が出たものだけ開発側に本番実装をお願いする形にすることで、負担を減らせるのではと考えました。
二つ目に、当時利用していたサイト改善ツールに課題がありました。ページの読み込み後にコンテンツを書き換える仕様のため、どうしてもユーザーへの表示にラグが発生してしまうことがあったんです。またブロック単位でのテストができない仕様だったため、一つの改善の結果を確認できるまでは次の改善に着手できず、PDCAを素早く回せていませんでした。
KARTE Blocksならユーザーのセグメント毎に、ブロックに表示するコンテンツを出し分けられるので、サイト内の様々なブロックのテストを同時並行で実施できます。仮説検証のスピードを上げながら、ユーザーごとにパーソナライズした施策を試すこともできると期待していました。
KARTE Blocksの導入後、どのような改善を行ったんですか?
金澤:まず改善したのは「求人作成フォーム」です。顧客データを分析した結果、「一度、求人を作る」ことが、有料転換につながる重要な指標だということがわかり、求人作成フォームへの導線と中身を改善することにしました。
求人を作成済みのユーザーとそうでないユーザーの管理画面に表示する情報を出し分け、未作成のユーザーにフォームを案内する文言を表示しました。
また、フォームに記入する際に不明点や困りごとがあることで離脱が起きないよう、サポートページのリンクを設置。フォームの各項目の入力完了率が向上しました。
まずは無料登録と求人作成というジャーニーの入り口から施策をスタートしたのですね。有料転換の部分で行った施策はありますか?
金澤:有料プラン「engageプレミアム」のLPを導線毎に出し分けするようにしました。ユーザーの管理画面には、求人管理ページや応募者管理ページなどがあり、それぞれのページに複数LPの導線が設置されています。以前はどのページから遷移してもengageプレミアムの機能説明をしているLPを表示しています。
ですが、導線の中にはengageプレミアムの一つの機能である「プレミアムAIスカウト」を訴求しているものもあったんです。プレミアムAIスカウトはAIが候補者を推薦してくれる機能ですから、この導線に興味を持ってクリックしたユーザーには、AIスカウトに特化したページを表示できるほうが利用につながるかもしれません。
このように予想されるインサイトに合わせてLPの出し分けを行ったことで、有料転換率を約28%高められました。
施策の実行ハードルが下がり、より挑戦がしやすいチームへ
KARTE Blocksの導入によって組織や働き方に変化はありましたか?
金澤:大きな変化は、施策を実行するために必要な時間が短くなり、思考に時間を使えるようになったことです。ちょうどLPをリニューアルしたのですが、以前は1ヶ月以上かかっていたところ、KARTE Blocksのおかげで2〜3日でできました。その結果、思考する時間を増やすことができ、施策の数を増やしたり、アイデアの幅を広げることができています。
また、KARTE Blocksがあることで、素早く施策を回していくというスタンスが強化されました。失敗しても、そこからの学びを次に生かせればいいと考えられるようになり、メンバーから「これ、KARTE Blocksでできる?」と気軽に相談されることが増えたんです。ディスカッションは活発になり、より挑戦しやすい環境になったと思います。
今後はどのような活用をしようと考えられていますか?
金澤:engageの登録ユーザーが増えるにつれて、求めているニーズやインサイトも多様になっていくと思います。より解像度の高いセグメント分けを行い、それぞれに最適な訴求の方法を見つけていきたいです。ユーザー体験を損ねないよう、いいタイミングでengageプレミアムの情報を提供し、心地よく使っていただけるようにしたいと思います。
また、KARTE Blocksを使える人を社内に増やしていきたいです。KARTE Blocksの魅力や使い方をチーム内に伝えていくことで、手を動かせる人を増やし、仮説検証の数も増やしていきたいですね。
そうすることで、さらなるグロースを実現すると同時に、若手も含めた様々なメンバーが挑戦しやすい組織カルチャーを強化していきたいと思います。
活用事例
1. ファーストビューにおける訴求内容を複数パターン検証してCVRを4.4倍に改善。継続検討中のユーザーにも配慮
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2. 採用成功事例と共に有料プランを訴求する新規エリアを求人管理画面に追加し、有料プラン詳細ページへの遷移率を14%改善
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3. 求人作成数の少ないアカウントのみに限定し、求人管理画面にCTAバナーを追加設置して求人作成を促進
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4. 遷移元の訴求内容に合わせて有料プランの詳細ページコンテンツを出しわけし、問い合わせ率を28%改善
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5. 新着の応募がない場合に表示されるメッセージを見直し。 顧客に寄り添うCTAに改善し、有料プラン問い合わせ率を45%改善
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