厳格なセキュリティ要件下で導入し、素早いWebサイト改善文化が定着。MS&ADインターリスク総研のKARTE Blocks活用

社名
MS&ADインターリスク総研株式会社
サービス名
RM NAVI(リスクマネジメント ナビ:https://rm-navi.com)
事業内容

企業・組織に対し、“リスクに強い組織づくり”を総合的にサポート。リスクマネジメントに関するコンサルティングをはじめ、年々、多様化・複雑化している事業を取り巻く「リスク」の最新情報や対策に関する数千点にも及ぶコンテンツが無料で閲覧できるほか、デジタル技術を活用した各種ソリューションの提供や、経験豊富な専門コンサルタントへの相談窓口が設けられたプラットフォーム『RM NAVI』を運営。

MS&ADインシュアランス グループにおいてデジタル・リスク関連サービス事業の中核を担うMS&ADインターリスク総研株式会社。同社は2024年4月、リスクに強い組織づくりをサポートするプラットフォーム『RM NAVI』をローンチしました。
従来の営業活動に加えて、デジタルを活用した顧客接点の拡大を目指す同社では、Webサイト改善のスピードとセキュリティの両立が課題となっていました。金融系企業ならではの厳格なセキュリティ要件をクリアしつつ、スピーディーなWebサイト改善の実現にKARTE Blocksが貢献しています。
今回、同社のデジタルマーケティンググループ スペシャリスト / マネジャー 小津 貴央さん、マネジャー 白鳥 貴之さん、アシスタントマネジャー 小永井 駿多さんの3名に、KARTE Blocksの導入経緯や活用方法、得られた成果について伺いました。

属人的な営業から脱却し、デジタルで顧客接点を拡大するために『RM NAVI』をローンチ

まず、貴社の事業と部署の役割について教えてください。

小津:MS&ADインターリスク総研は、MS&ADインシュアランス グループの一員として、企業や自治体などのお客さまの事業の継続と安定的な発展に貢献するために、リスクコンサルティングによる支援を行っています。サステナビリティ、気候変動、BCP/BCM、サイバーリスク/情報セキュリティ、人的資本/健康経営、モビリティなど、お客さまの事業存続に必要なリスク領域において各種サービスを提供しています。

リスクコンサルティングサービスの特徴として、何か起こってからでないと価値が感じにくいという側面があるため、何かが起こる前にご理解いただき、備えておくことの重要性を伝えていく必要があります。実際のコンサルティングは専門コンサルタントが担当しますが、私たちデジタルマーケティンググループは、コンサルタントや各種デジタルソリューションとお客さまをつなぎ、お客さまにより詳しく情報を理解していただける環境を作ることがミッションです。
MS&ADインターリスク総研 デジタルマーケティンググループ スペシャリスト / マネジャー 小津 貴央氏

みなさんのこれまでのキャリアを教えてください。
小津:国内および外資系の大手メーカー、メガベンチャー、それぞれでマーケティング、ブランディング、事業/商品企画・推進といったフィールドでキャリアを重ね、各分野で責任あるポジションを務めさせていただく機会に恵まれてきました。新たな挑戦を求めて、根底から世の中に安心を生み出したくて、当社に転職し、現在は入社から約2年、マーケティングやブランディングなどを担当しています。

白鳥:私は2社のメーカーで宣伝広報やマーケティングを担当し、特に前職ではWeb関係の制作・マーケティングを専門的に担当していました。金融業界とは縁がなかったのですが、今まで対面でのやりとりが中心のリスクコンサルティング領域をデジタルの力で広げていくという挑戦に惹かれて転職しました。
小永井:私は昨年12月に入社したばかりで、この中では新しいメンバーです。自治体職員を9年間務めた後、整骨院を全国展開するBtoC企業でWebマーケターとして店舗集客に注力してきました。そこでの経験を活かし、新たにBtoB業界へ挑戦するため現職に転職しました。

デジタルマーケティンググループはどのような経緯で立ち上がったのでしょうか?
小津:3年ほど前の当社のビジネスは、グループ企業とのご縁をきっかけに、コンサルタントが直接お客さまを訪問するなど、対面での営業活動が中心でした。しかし、立地条件やその他の要因により、必要とされるお客さまに、当社の存在やサービスが十分に認知されていないのでは、という課題がありました。

また、フロントに立つ人間には幅広い知識が求められますが、一方で担当者の経験やスキルに依存する属人的な面がみられることも少なくありません。そこで、より多くのお客さまに当社の提供サービスを適切に認知いただくため、デジタル領域への注力が始まり、デジタルマーケティンググループが立ち上がりました。私はその立ち上げ期にメンバーとしてジョインし、その後、白鳥や小永井も加わったことで、少数精鋭ながら、徐々に体制が整い始めました

RM NAVI』はその動きが形になったものでしょうか?

小津:はい、その通りです。『RM NAVI』は、2024年4月にローンチした、リスクに強い組織づくりを総合的にご支援するプラットフォームです。企業や自治体の責任者さまや各分野のリスクマネジメント担当者さまに広くご活用いただいています。当社が保有するリスクマネジメント領域の各種サービスや高品質なソリューション、レポートなどの情報に加え、リスクマネジメントに関する最新情報も閲覧いただけます。また、豊富な経験と実績を持つ専門コンサルタントに相談し、リスク対策に関する疑問や悩みを解決できる機能も備えています。デジタルの力を活用し、お客さまとの接点を広げることで、より多くのお客さまの課題解決を支援したいという想いから、『RM NAVI』は誕生しました。

厳格なセキュリティ要件をクリアし、安心感と操作性からKARTE Blocksの導入を決定

KARTE Blocksを導入する前はどのような課題がありましたか?
小津:サイト分析には各種ツールを活用していますが、サイトの改善・改修は都度パートナー企業に依頼しており、迅速な対応ができないことに課題を感じていました。我々としては、「もっとこうしたい」というアイデアがあっても、すぐに実装できない状況がもどかしく、自分たちの手で柔軟に改善できるツールがあればと感じていました。

新たなツールを導入するにあたり、苦労した点はありましたか?
小津:新しいツールを導入するハードルは、おそらく他の企業よりも高かったと思います。というのも、当社は損保・金融系グループの一員であるため、社内のリスク管理部門によるセキュリティチェックが非常に厳格だからです。
白鳥:さらに、事業としてリスクマネジメントを支援している会社ということもあり、新しいツールを導入することに伴うリスクを入念に検証する必要がありました。

そのハードルのなか、KARTE Blocksの導入を決めた理由を教えてください。
小津:まずは安心感ですね。KARTEの実績、ブランドがあり、セキュリティ面でも厳しい目で見させていただいた項目をクリアしていました。グループ企業での導入実績があったことや、各種認証※を取得されていることも後押しになりました。過去にはセキュリティチェックが通らずに導入を断念した外資系ツールもありましたから、この点は本当に重要でした。

※プレイドは、漏洩、き損、滅失等のリスクからこれら情報資産を保護することの重要性を認識し、当時、まだ国内で事例の少ないクラウドセキュリティ認証(ISO27017)をいち早く取るなど、世界基準のセキュリティ体制構築に注力しています。

その上で、ツールとして実際に触れた際に面白いと感じました。マーケティングは定量と定性のバランスが大事だと思っているのですが、数値的なデータだけでなく、KARTE Live※でユーザーの実際の動きを検証できます。この両面から施策を評価できる点が非常に魅力的でした。
※KARTE Liveとは、顧客の行動を動画で可視化することで、数値や言葉では表しきれない顧客の感情や文脈、背景などの”行間”を読み解くことができるプロダクトです。
MS&ADインターリスク総研 デジタルマーケティンググループ マネジャー 白鳥 貴之氏
白鳥:私は前職で他のツールを使っていましたが、KARTE Blocksは長期にわたって分析データを保存できるため、過去を振り返って見直すこともやりやすいです。いろいろと視点を変えながら、条件を変えながら確認できる操作性も魅力的でしたね。
小永井:私も白鳥と同様に前職で別のツールを使っていましたが、KARTE Blocksは直感的でストレスなく操作できました。特に編集画面がわかりやすく、どこが変わっているかが線で囲まれて表示されるなど、これまで使ってきたツールの中でも直感的に操作できると感じています。

3日かかっていた施策が1時間に短縮。データ分析もピンポイントで迅速に。

KARTE Blocksを導入して、最初に実施した施策について教えてください。
小津:最初に着手したのは、会員登録に関するCTAの改善でした。『RM NAVI』では、当社情報を最大限活用いただくために会員登録をおすすめしているのですが、最初は「無料」という情報をさほど訴求していませんでした。また、どういう情報が得られるのかも漠然としていました。そこで「こういうリスクソリューションがあります」「最新のニュースが定期的に手に入ります」といった具体的な表現を追加していきました。

小永井:CTA改善で特に大きな成果を上げたのが、会員登録リンクの「ボタン化」です。入社当初から会員登録の導線が目立ちにくいと感じていたため、テキストリンクをボタンに変更しました。ボタンの色は、内部で定めた『RM NAVI』用のブランドガイドラインで使用が認められている色の中から、コーポレートカラーの緑のほか、ピンク、オレンジの3色を選び、A/Bテストを実施しました。結果をKARTE Liveで確認すると、目立つ色を使用すると違和感を覚えるのか、ボタンにマウスが近づく頻度が低いことが分かりました。一方、コーポレートカラーである緑は安心感を与えるのか、高いクリック率を記録し、その結果、会員登録率が大幅に向上しました。現在はこの緑のパターンを100%表示しています。CTAは単に目立たせればよいのではなく、サイト全体での調和を考慮した方がよいという点に、気付くことができました。

小津:次に取り組んだのは、お客さまに適切なタイミングで情報をお届けするポップアップ施策です。デザインはKARTE Blocks内のテンプレートを活用しました。ユーザーがページにアクセスしてすぐではなく、ある程度の満足感を得たと考えられる閲覧開始から数秒後に表示することで、自然に次の行動へと誘導することを目指しました。

クリエイティブはグループ内の別のメンバーが作成し、実装は白鳥と小永井が担当しました。施策を実施したものの思うような成果が得られず、「もっと見られてもいいのでは?」という仮説のもと、タイミングや表現を変えて試行錯誤した結果、ようやく成果につながるパターンを見出しました。

白鳥:KARTE Blocks導入前の、起案から施策実行までにかかっていた時間を振り返ると、感動してしまうほどスピードが向上しました。試せるA/Bテストの施策回数も増え、気軽に施策を行えるようになりました。パートナー企業に依頼せずとも変更後の画面をその場で見せながら関係者の合意を得ることが可能になったため、以前は最速でも3日かかっていたことが、今では1時間で実施できるようになっています。

分析では、知りたいデータをピンポイントで確認できる点が非常に役立っています。たとえば、経験則から効果が確実に出ると思われた新規クリエイティブよりも、逆に不足があると思われていた既存クリエイティブの方が効果的だと判明するなど、仮説の誤りを素早く特定できるようになりました。これにより、修正前に悩むよりも実際に試してみることの重要性に気づき、施策に迷う回数や時間も減ったと感じています。

顧客の行動分析や、セキュリティ面での工夫について教えてください。
白鳥:お客さまのWebサイト上の行動を動画で可視化するKARTE Liveを使うことで、数値データだけでなく、実際の行動を見ながら施策を評価できるようになりました。これにより、定量と定性の両面からバランスよく判断できるようになっています。
小津:金融系企業である当社では、KARTE Liveの導入にも慎重な検討が必要でした。管理画面内であってもお客さま情報が表示されたり、お客さま情報がどこかに残ってしまうというようなことは絶対に避けなければなりません。KARTE Blocksのサポートチームと相談し、入力フィールドを非表示にする機能やマスキングする機能を活用することで、要件をクリアできました。

素早く改善サイクルを回すのが当たり前の組織文化に変化

どのような体制でKARTE Blocksを運用していますか?
小津:私が全体を統括し、白鳥と小永井がデザインとコーディングを担当する、小さなチームを組み運用しています。週に1〜2回の定例会を開催し、およそ2週間に1回のペースで新規施策を公開しています。

また、毎朝デジタルマーケティンググループ全体でブレスト会も実施していて、Webサイト運用だけでなく、広告施策や営業パイプラインの改善などについても意見交換しています。そこで出てきたアイデアに優先順位をつけて実行しています

KARTE Blocks導入によって生じた変化があれば教えてください。
小津新しい意見をすぐに試せるようになり、UI/UX改善案がどんどん生まれるようになりました。改善案は明らかに以前よりも多く、継続的に生まれるようになっています。
白鳥:ページ全体の数値だけでなく、クリエイティブのブロック単位でデータ集計ができることで、多面的な分析が可能になりました。実は、よくクリックされている部分や、逆にあまり注目されていない部分があることなど、新たな発見もありました。

KARTE Blocksチームのサポートについてはいかがですか?
小津:導入時の初期サポートは非常に心強いものでした。必要なタイミングですぐに問い合わせ可能なチャットサポートがある点も大変役立っています。
MS&ADインターリスク総研 デジタルマーケティンググループ アシスタントマネジャー 小永井 駿多氏
小永井:定例会で「これは可能だろうか」と疑問が出た際には、その場でチャットサポートへ質問しています。他のツールでは問い合わせフォームやメール形式が主流であり、問い合わせフォームへの導線が分かりにくい場合もあります。また、サポートサイトのドキュメントは充実しているうえに読みやすく、大変助かっています。
白鳥:人とつながり、直接サポートを受けられる安心感があります。たとえば、KARTE Blocksに関連した相談イベントを案内してもらい、参加したことがあります。こうした人とのつながりも非常に重要だと感じています。

今後の展望について教えてください。

小永井:今よりもKARTE Blocksの機能を使いこなし、施策の質を高めていきたいです。今は基本的な機能を使ったベーシックなテスト・分析が中心なので、より高度なテスト・分析にもチャレンジしていきたいと思います。しっかりと成果につながる施策を一つでも多く出せるようにしていきたいですね。
白鳥ツールとしての使いやすさは十分に実感しているので、それに加えてデータの見方なども勉強して活用スキルを磨いていきたいと考えています。KARTE Blocksについての新たな視点や使い方など、いろいろ教えてもらえるとありがたいです。
小津:KARTE Blocksの多様な機能をさらに活用し、『RM NAVI』をはじめとする当社Webサイトの利便性向上に努めていきます。「顧客体験価値の最大化」のもと、データに基づく効果的なコミュニケーションを通じて、お客さまの事業の継続と成長に貢献していきます。

※記事内の数値指標は、以下の条件で実施した調査結果に基づいています。
調査期間:CTA施策(2024/10/15〜2024/11/15)、ポップアップ施策(2025/1/15〜2025/2/15)、会員登録リンクのボタン化施策(2025/1/22〜2025/2/19)
調査者:MS&ADインターリスク総研株式会社

目立たせるだけでは不十分だった。ボタン化と色の最適化で登録率を改善(MS&ADインターリスク総研)

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