Webサイト運用の業務内容や必須スキルを徹底解説

Webサイトと一口に言っても、実はコーポレートサイト・ECサイト・会員サイト・メディア・サービスサイトなど、さまざまな種類のWebサイトがあります。

当然ながら、それぞれで求められる運用業務やスキルは少しずつ異なってきます。それらを1つ1つ解説していくと中途半端な理解で終わってしまうため、本記事ではWebサイト運用の一般的な業務とスキルについて解説していきます。

本記事を読み終わった後に、特定のサイト(例えばECサイトなど)の運用業務やスキルについてより深く学びたいという方は関連記事や書籍を読まれることをおすすめします。

Webサイト運用の業務内容

ドメイン・サーバーの管理

Webサイトに必ず必要なドメインやサーバー。これらをうまく管理できていないと、思わぬトラブルを招くことがあります。契約期間や料金の支払いタイミングをきちんと把握し、「うっかり更新し忘れて、サイトが閲覧不可になってしまった…」ということがないようにしましょう。

一例ですが、2022年9月5日に、飲食チェーン「焼肉きんぐ」などを運営する物語コーポレーション(愛知県豊橋市)が、顧客の個人情報14万3876件を誤って削除し、復旧できない状態だと発表しました。サーバ移行時の確認不足によりデータを移行し損ね、そのまま古いサーバの契約期間が終了したとのことです。
物語コーポレーション「個人情報の誤削除に関するお知らせとお詫び」

また、一般的にドメインやサーバーは外部ツールを使用するため、ドメイン変更やサーバー移管の際にはアカウント情報が必要となります。制作会社にすべてを任せるのではなく、自社で適切に情報を管理することが大切です。

CMSの管理

自社開発、WordPressやWixなどさまざまなCMSがありますが、サイトの運営にはこれらのCMSの適切な管理が欠かせません。

CMSはその名の通りシステムなので、適切な管理にはエンジニアのリソースが必要です。いつでも頼れる制作会社やエンジニアを探しておき、動作確認をきちんと行い、エラーが起きたらすぐに対応できるような環境を整えておきましょう。

また、WordPressのような外部システムの場合、定期的にアップデートが行われます。サイトを安全な状態に維持するため、アップデートが公開されたらきちんと更新をしておきましょう。

参考:初心者でも安全にWordPressを更新する方法

コンテンツの更新・編集

お知らせやブログ記事を公開するなど、定期的にコンテンツを更新してサイトを常に新鮮な状態に保つのも重要です。コンテンツの質・量ともに改善すれば、サイトに訪れたユーザーに満足してもらえる可能性も高くなり、また検索エンジンからの高評価にもつながるからです。

コンテンツを公開して終わりではなく、編集を繰り返して、より質の高いコンテンツを提供できるようにしましょう。

特に、ブログ記事の場合はSEO対策をすることが有効です。SEO対策が上手くいき、記事が上位表示をされれば、サイト自体が強力な集客チャネルとなってくれます。

サイトの分析・改善

Webサイトを効果的に運用するには、アクセスデータの分析・改善が欠かせません。PV数、CV数など、設定した目標に対してどの程度達成しているのか確認するようにしましょう。

Googleアナリティクスなどの解析ツールを活用して分析を行い、費用対効果を意識しながらPDCAを回し続ける。あるいは、KARTE BlocksなどのツールでABテストを行うこともおすすめです。

また、人気/不人気のコンテンツを分析することで、ユーザーが求めている情報が何かを把握することができます。予想外のページへのアクセス数が多いなど、意外な発見もあるかもしれません。

お問い合わせ・トラブル対応

ほとんどのサイトにはお問い合わせフォームが設置されています。サイトに訪れたユーザーからの意見・要望などを拾える貴重な場です。BtoB企業ではリード獲得のために基本的にはお問い合わせフォームを設置しているでしょう。

ただし、ユーザーからのお問い合わせを放置したり、雑な対応をしたりすると、企業へのマイナスイメージに繋がりかねません。できるだけ早く、真摯に対応すべきです。

また、担当者だけではすぐに対応できないような内容のお問い合わせが来たり、トラブルが生じたりする場合もあります。こうした場合、社内の人々と連携する動きも必要です。

とはいえ、毎日大量のお問い合わせが来る場合、その対応業務が圧迫されてしまうことも。そのような場合はお問い合わせ管理ツールを導入すると、効率よくお問い合わせに対応できるため便利です。

Webサイト運用の目的・役割とは

企業のことを知ってもらうならコーポレートサイト、商品を販売したいならECサイトなど、サイトの種類によって細かい役割は異なります。ここでは、サイト種類に関わらずWebサイトに共通する一般的な目的・役割にしぼってお伝えしていきます。

情報発信や整理

自社の商品やサービスだけでなく、会社に関するお知らせなど、Webサイトを通してユーザーにさまざまな情報を届けることができます。

サイトの種類によって、消費者や株主、あるいは学生など、情報を届ける相手やそれぞれのニーズも異なります。自社サイトのターゲットやペルソナを考慮したうえで、必要な情報を適切な媒体で届けられるようにしましょう。

現在はSNSの普及により、企業とユーザーの接点は増えつつあります。媒体ごとに発信する情報を変えたり、SNSや広告からWebサイトに誘導したりなど、発信するチャネルや内容を上手く使い分けることも大切です。

見込み顧客の集客

「コンテンツの更新・編集」の部分でもお伝えした通り、SEO対策を行うことで効率よくWebサイトに集客することができます。

商品・サービスページや事例ページなど、ユーザーに自社を理解してもらえるようなコンテンツを用意しておきましょう。ECサイトであれば商品の購入、BtoB企業であればリードの獲得などに繋げられます。

また、自然検索だけでなく、広告やSNSアカウント、メルマガ経由でもWebサイトに集客することが可能です。サイトのターゲットを考慮し、どの媒体で集客を行うのが最も効果的かを考えておきたいところです。

ユーザーとのコミュニケーション

Webサイト上を通じて、企業とユーザーがコミュニケーションを取れます。お問い合わせフォームやWebチャット、アンケートを設置することで、ユーザーの生の声を拾い、必要に応じてやりとりを深めることもおすすめです。

特に、会員制のメディアではユーザーと企業とのつながりがより深くなります。さらに、コミュニティサイトでは、ユーザー同士がつながる場にもなります。

ユーザーにとって企業とのコミュニケーションは、企業への愛着を深める重要な要素です。顧客育成の観点からみても、Webサイトは一方的な情報発信ではなく双方向的なコミュニケーションができる場にしておくことが望ましいでしょう。

世界観の共有

Webサイトを通じて、自社が大事にしているポリシーや価値観をユーザー(見込み客)に伝えることができます。例えば、弊社が運営する『CX Clip』では「CX(顧客体験)」をテーマに、自社サービス紹介にとどまらず、国内外のCXに関するトピックを扱っています。

商品やサービスが飽和し、情報過多になりつつある現代。「理念や価値観に共感できるかどうか」も会社を選ぶうえで重要な要素の1つとなりつつあります。こうした影響を受け、企業も利益のみを追求するのではなく、SDGsに関する取り組みを行ったり、新たにパーパスを掲げたりするような動きが増えています。

こうした企業の価値観・世界観を、Webサイトを通じて伝えるのも戦略の1つです。サイトの内容に共感したユーザーに対して、自社への興味を高めることができ、自社のファンを創出することにもつなげられます。

Webサイト運用に必要なスキル

「Webサイト運用の業務内容」では、Webサイト運用にはさまざまな業務が伴うことを説明しました。業務内容が多岐に渡る分、幅広いスキルが必要になってきます。

とはいえ、一人の担当者が全てのスキルを持つケースは非常に限られています。多くの場合、チーム体制でWebサイトを運用していきます。チームでWebサイトを運用する際に、どういったスキルを持った担当が必要になるのかを以下でご説明していきます。

ディレクション

ライターやエンジニア、デザイナーなど関係者が多い運用業務では、全体を上手くまとめるディレクションスキルが必要です。ディレクションを行う人はディレクターと呼ばれ、全体の統括を行います。

チームメンバーの間に入ってコミュニケーションを行なったり、進捗管理を行なうため、コミュニケーション能力や調整力、臨機応変さが求められます。

またWebディレクターの場合は、各種スペシャリスト(ライター、デザイナー、エンジニアなど)ほどに専門知識を深く持っている必要はないですが、彼らと円滑なコミュニケーションを取れる知識と経験は必要です。

コンテンツ編集

Webサイトでは、ブログ記事やインタビュー記事など、さまざまなコンテンツを公開していきます。このコンテンツの品質を保つのに必要なのが、編集スキルであり、それを担うのが編集者です。

ライターが作成した文章をユーザーが読みやすいように編集したり、サイトの世界観を統一するためにトンマナを整えたりなど、高い日本語力が求められます(正しい日本語と美しい日本語)。

Webサイト運用の予算が限られている小規模企業の場合、編集者はリソースとして軽視されがちです。ところが、記事制作を外注しているとコンテンツの質にばらつきが生じるため、編集者の有無はWebサイト全体のクオリティに大きな影響を及ぼします。

Webマーケティング

Webサイトを立ち上げ、コンテンツを公開するだけではユーザーはサイトに訪れてくれません。Webマーケティングを実行して集客をする必要があり、それを担うWebマーケターの存在が欠かせません。

一口にWebマーケティングと言っても、中にはWeb広告やSNS、SEO対策などさまざまな手段があります。サイトの目的や現状の数値に応じて効果的な施策も異なるので、集客をしたい場合はWebマーケティングの知見があるメンバーがチーム内にいると心強いです。

せっかく良いコンテンツを提供していても、ユーザーに届かなければ宝の持ち腐れです。多くのユーザーにサイトに訪れてもらうよう、Webマーケティングを行なうことをおすすめします。

アクセス解析

先ほど集客が必要と述べましたが、その結果を分析することも重要な業務です。GoogleアナリティクスやSearch Consoleのようなツールで、どのページにアクセスが多いのか、また自然検索や広告などどのチャネルからの流入が多いのかを確認します。

こうして得られた情報をもとに、新たに仮説をたて、それを検証するためにWebマーケターと連携していくのがWebアナリストやアクセス解析担当と呼ばれる人たちです。

中小規模の企業にとって、これらの職種は現状採用のハードルが高くなっています。よって、まずはWebマーケターがGoogle Analyticsの数字を毎日チェックし、そこから得られた示唆をチーム内に共有していくところから始めてみる形でも良いと思います。

コーディング

コーディングとは、htmlやCSSなどのプログラミング言語を使ってコードを記述していく作業のことで、主にエンジニアやWebデザイナーが担当します。サイト構築だけでなく、新しいページを追加したい場合や、サイトレイアウトを変更したい場合もコーディングの知識が必要です。

かなり専門的な領域になるため、社内にエンジニアやWebデザイナーがいない場合には外部に依頼することになります。しかし、ちょっとした修正をしたいだけなのに料金が発生したり、何度もコミュニケーションを行なったりするのは手間となりがちです。

このような時に、KARTE Blocksを使用すれば、今まで都度外部の制作会社や社内の開発部門に依頼しないといけなかったサイトの更新作業を、Web担当者自身が簡単な操作で行えるようになります。具体的には以下のような利用シーンに使用することができます。

  1. サイトをブロックに分解し、更新・管理する
  2. ブロックごとに数値を計測・分析し、改善のための気づきを得る
  3. アイデアをすぐに試す、ABテストする
  4. パーソナライズでパフォーマンスを向上する

従来だとさまざまな人を巻き込み数週間かかっていたようなプロセスを、ウェブ担当者の作業のみで即時対応完了することができるようになるため、業務効率を劇的に向上することが可能です。

まとめ

ここまでお読みいただいたことで、Webサイト運用の一般的な業務とスキルについてはご理解いただけたのではないかと思います。そこから更に一歩踏み込んで、例えばECサイトの開発や運用などについて詳しくなりたい方は、こちらの「初級者必見のECサイト構築の手順や制作時の注意点」を参照してください。

その他にも、ご自身の業務に関わるWebサイトや興味があるWebサイトの知見を深めたい場合は、関連書籍をあたってみることもおすすめします。

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