初級者必見のECサイト構築の手順や制作時の注意点

Instagramからそのまま買い物ができるようになったり、コロナ禍で通販需要が高まったり、ますますネット通販が身近になった昨今において、EC強化はアパレルメーカーや小売企業などにとって必須となりました。

とは言え、Webに詳しい各種のスペシャリストを専任で置ける企業も少ないのではないでしょうか。多くは限られた予算の中での人員配置になると思われます。

そういった状況では、「Web担当になったけど、知識や経験もない」「どうやったらECサイトを構築して自社商品を販売できるようになるのか」「ネットで調べても難しい用語ばかりでよくわからなかった」と不安に感じている担当者の声が聞こえてきます。

そんな不安にお応えすべく、この記事ではECサイト構築の手順や制作時の注意点などについて、なるべく専門用語を使わずに平易な言葉で解説するよう心掛けています。まずはこの記事で概要を把握し、気になる部分を更に詳しく調べていただければと思います。

目次

    ECサイト構築の手順

    ECサイト構築にあたっては複数の手順がありますが、それらの1つ1つを詳細に理解しようとすると途中でつまずいてしまいます。

    細部よりは全体の流れをまず意識することが大事です。よって、この記事でも手順の正確性を追うより大枠としての流れを示すことで、みなさんがECサイト構築の全体感をより理解できるよう心掛けました。

    1-1.要件定義

    ECサイトを構築する上で、最初の手順がこの「要件定義」です。要件定義とは、どんなサイトにしたいのかという「コンセプト」や、それを実現するために必要な「機能や性能、商品の種類」、また完成までの「スケジュール」を決定し、ECサイト構築の全体像を決めていく作業のことです。

    1-2.ECプラットフォームの選定

    いざ、ECサイトを制作するという際にはいくつか方法があり、その選定が次に必要になってきます(お店をWeb上のどこに出すか)。

    構築方法については大別すると2つあります。1つは楽天市場やAmazonなどのECモールに出店するやり方です。もう1つは、ECサイトを自社で独自に構築するやり方です。後者は更にBASEやMakeshopといったASPを使って構築する方法と、フルスクラッチでゼロから開発する方法とに分けられます。

    詳細については、後で説明しますので、そちらをご確認ください。
    ECサイト構築の方法

    1-3.設計

    1-1で決めた要件をもとに、ECサイトを設計していきます。要件定義と何が違うの?と思う方もいるかもしれませんが、ここではより具体的に、「どんなトップページで」「どんなカテゴリ分けをして」「どんな商品を並べる」といったサイトの構成を決めていきます。

    また、「注文を受けた後の配送はどうするか」「決済方法はどんなラインナップにしておくか」などの運営方法もこの時点で決めておくことをおすすめします。決済方法には「銀行振込」「後払い」「クレジット決済」「スマホ決済」など様々な種類が挙げられます。

    可能な限り多くの決済方法に対応できた方が良いですが、一方で決済システムの導入コストや手数料のことを考えると、利用率の高さや顧客層に合わせた選定が必要です。

    1-4.開発

    設計が完成したらいよいよ実際にECサイトを開発していきます。開発の方法については、上述したECモールに出店するか、あるいは独自にECサイトを構築するかで大きく異なります(更にASPを使うかフルスクラッチかでも)。

    フルスクラッチで開発する以外は、他社のシステムを何らかの形で借りることになります。システムをどう借りてどう開発していくかは、後述する「ECサイト構築の方法」を参照してください。

    1-5.商品登録

    外側の準備が整ってきたら、並行して商品の登録も進めていきます。商品の登録には、商品画像や商品情報の準備のほか、価格の設定なども必要です。

    既存システムを利用する場合は、販売手数料やシステム利用料・ポイント料がかかってくることが大半なので、事前にしっかり確認して、利益が出せる価格設定になるように気をつけましょう。

    ネットショッピングでは、実際に商品を手に取ったり、良さや特徴を直接伝えて接客ができない分、商品情報や写真、その伝え方が重要になってきます。ユーザーが商品イメージを持ちやすく、信頼感・納得感のあるページづくりを心がけて商品登録を行いましょう。

    ECサイト構築の方法

    ECサイト構築の方法はいくつかあります。ただし、ECサイトを構築するのは今回が初めて、社内にデザイナーやエンジニアのリソースが十分にない企業の場合は、下記2-1モール(Amazonや楽天市場など)〜2-4.STORESのいずれかの選択肢が現実的です。

    それぞれ特徴があり、詳細はサービスページをご覧いただいた方が良いので、ここでは「そういったECサイト構築の方法があるんだな」と概要だけざっとご理解いただければ十分です。

    2-1.ECモール(Amazonや楽天市場など)

    テンプレートが用意されているので、当てはまる画像や情報を準備していけば簡単にショップが作れます。困った際はサポートを受けることも可能です。また、プラットフォーム内に多くのユーザーがすでにいることから、集客がしやすい点がメリットとしてあります。

    ユーザー視点で考えると、知名度が低い企業のECサイトからカード決済をして直接購入するよりも、楽天やAmazonなど知名度の高いモール内で決済して購入する方が安心というメリットもあります。

    一方で、デザインや機能に制約があったり、既にライバルがたくさんいたりというデメリットがあります。そのほかにも、価格競争に陥りやすかったり、広告出稿の有無で売上に大きな影響があったりなどの注意が必要です。また、販売手数料やシステム利用料がかかるのも覚えておきたい注意点です。

    2-2.ASP

    ネットショップの"仕組みだけ"を借りるイメージで、サービス内にECの基本的な機能を備えているので、初心者でも簡単にECサイトの構築が可能です。中には無料のサービスもあり、比較的低コストで利用できるものが多くあります。

    ただし低価格で利用できる分、機能や容量に制限があり、集客においてもプラットフォームの力を借りることができないので、その点は気をつけておく必要があります。

    ■ 代表的なASP

    • shopify

    カナダ発のECプラットフォームで、日本でも少しずつ話題になっています。もちろん、ECとしての構築機能は取り揃えているほか、今お持ちのECではないWebサイトに通販機能を追加したり、SNSと連携したり、shopifyを経由して楽天市場やAmazonで販売することも可能です。
    豊富なデザインテンプレートのなかから、自社の商品イメージにあったテーマを選択できるのもメリットです。

    特に、越境ECを検討している場合にはおすすめのサービスです。また、コストを抑え、業務効率化を図れる機能が充実しているのも魅力的です。

    ただ、カナダ発のサービスということもあり、サポート体制がまだまだ弱く、一部アプリ内の情報には英語での表記が残っています。対応内容によっては、HTMLの知識が必要な場合があるため、詳しくない場合は気をつけたほうが良さそうです。

    • BASE

    テレビCMでも見かけることが多いBASEは、ショップの開設数が170万を越える知名度の高いECプラットフォームです。「誰でも簡単に、30秒でネットショップが作れるサービス」をキャッチコピーにサービスを展開しています。

    キャッチコピー通り、オシャレでかわいいデザインテンプレートがすでに用意されているため、それを選ぶだけで簡単にECサイトの構築が完成します。決済方法についてもフォームから選ぶだけ。面倒な手続きや待ち時間なく、すぐに使いはじめられます。

    BASEは登録料(初期費用)や月額・年間料金は一切かかりませんが、商品が売れたときに手数料とサービス料が徴収されます。

    • STORES

    固定費0円で自社のオンラインショップを開設できるプラットフォームで、SNS感覚で手軽に操作できるのが魅力です。必要な情報が揃っていれば、数分で開設完了できてしまいます。また、商材も多岐に渡り、レッスンチケット、オリジナル曲や動画などのデジタルコンテンツといった、「モノとして存在しない商品」を販売することができるのも特徴です。

    ただし、無料で利用できるフリープランには制約があるため、スタンダードプランへのプランアップが必要な場合があります。HTML編集が使えないことによるデザイン面でのカスタマイズの不自由さといったデメリットもあります。

    ■オープンソース(EC-CUBEやMagentoなど)

    その名の通り、ソースコードを無償で公開しているソフトウェアです。プラットフォームを無料で利用できるのでコスト面では非常に魅力的です。ただし、開発はもちろんセキュリティレベルを上げるために専門的な知識や技術が必要になるため、ECサイトを初めて構築する企業向けの方法としてはあまりおすすめできません。

    ■クラウドEC(GMOクラウドECやebisumartなど)

    クラウド上で管理されたプラットフォームを利用する方法で、自動アップデートで常に最新のシステムを使うことができます。データやサーバーの管理も、プラットフォーム側で対応。保守やシステム改修といった運用面の負担がなく、安心感のある方法ですが、その分導入や運用にかかるコストが高額になります。

    2-3. パッケージ(ecbeingやEC-Orangeなど)

    デメリットからお伝えすることになってしまいますが、初期・月額共に費用が高額です。ただし、要件に沿ってカスタマイズを施し、最適な機能を備えたものをオーダーメイドで構築してもらうことができるので、理想的なECサイトを制作することができます。

    ECサイト構築費用の相場

    初期費用だけでいっても、無料のものから数百万円のものまで相場は幅広いです。また、要件定義の内容や、どのプラットフォームのどのオプションを利用するかによって、ECサイト構築にかかる費用は異なります。よって、相場としてお伝えするのは難しいという前提をご理解いただいた上で、各プラットフォームでの構築費用の一例をご紹介していきます。

    プラットフォーム 初期費用 月額・その他費用 補足
    モール 〜10万円 〜10万円 開発費用は不要だが、売上に一定割合でロイヤリティ課金が発生するため、利益率が低くなりやすい。
    shopify 0円 29USD(約3,200円) 無料テーマも用意されていて、フルカスタマイズしなければ低コストで構築・運営が可能。英語が苦手な場合は注意が必要。
    BASE 0円 0円もしくは5,980円 登録料、月額料金すべて無料で利用できる。販売手数料が発生するため注意が必要。販売手数料を引き下げる代わりに、月額利用料がかかるプランもある。
    STORES 0円 0円もしくは1,980円 固定費は0円もしくはかかっても2,000円弱といった破格で利用できる。販売手数料は発生するため注意が必要。
    オープンソース 〜300万円 〜50万円 無償で利用でき、カスタマイズも自由。サポートがなく専門知識や技術が必要。
    クラウドEC 300〜500万円 50〜100万円 カスタマイズの自由度が高く、常に最新システムを利用でき、その分社内リソースが不要。初期・維持費ともに高い。
    パッケージ 300〜1,000万円 30〜100万円 カスタマイズの自由度が高く、要望に応じたサイトを構築してくれる。初期・維持費ともに高い。
    ※2022年6月9日時点。各サービスの詳細は各サービスサイト等をご確認ください。

    ECサイト構築を支援する制作会社の選び方

    社内に十分なデザイナーやエンジニアのリソースがある企業以外は、外部の制作会社(システム会社)にECサイトの構築を外注することになります。むしろ、外注される企業の方が多いでしょう。その際、どういった点に注意して外注を検討すれば良いのかを3点に絞ってご説明させていただきます。

    4-1.制作実績を確認する

    直近でどんなECサイト制作の実績があるか、希望に近いものが作ってもらえそうかを確認します。例えばこれから構築しようとしているECサイトがアパレル系なのであれば、そういった実績があるかどうかの確認です。あるいは、大規模ECサイトを構築したい時に、そういった規模感のサイト制作の実績が制作会社にあるかなど。

    4-2.業務範囲を確認する

    ECサイト構築後どこまで対応をお願いできるかの確認です。設定や運用、Web集客といったところまですべて対応できる制作会社はまれです。自社で対応するのがどこまでの範囲で、制作会社が対応するのがどこまでの範囲なのか、業務範囲の切り分けをしっかり確認しておきましょう。

    4-3.見積もり書や提案書を確認する

    何社かに相見積もりを取り、内容や価格を比較して、極端に安すぎたり高すぎたりしないか確認することをおすすめします。

    また、納期が短かったり、丸投げする内容が多かったりするほど、制作会社側のリソースを使うことになるため、費用が高くなりがちです。可能な限り事前に調査して機能を精査したり、指示内容を具体的に指定できる部分は指定したりして、制作イメージを細かく伝えるようにしましょう。
    ※2022年6月9日時点。各サービスの詳細は各サービスサイト等をご確認ください。

    ECサイト構築後の運営業務とは

    どんな方法でサイトを制作したとしても、作って終わりではありません。商品情報は常に更新が必要ですし、きちんと売り上げていくためにサイト管理もしていく必要があります。また、お客様への対応や、売上の管理ももちろん必要です。

    最後に、ECサイト構築後のそれらの業務について確認していきましょう。

    5-1.商品管理

    商品名や商品情報は、正しく適切に登録します。価格、在庫設定、JANコードの登録内容などの情報に間違いがないよう注意しましょう。

    また、オリジナル商品ではない場合には、仕入れた商品が他社と比較して著しく販売価格に差がついていないか、定期的に価格を確認することも必要です。他社商品の方が圧倒的に安い場合、そちらの商品が選ばれてしまうからです。

    5-2.サイト管理

    サイト内での回遊時間を長くしたり、検索性を高めたり、新規顧客を獲得したり、リピート率を上げたりなどやることは無数にあります。新商品が出た際には、商品登録はもちろん売り出しのための画像の掲載や、キャンペーンの打ち出しなどもあります。

    直感的な操作でサイトを更新、評価、改善

    これらのサイト運用、サイト改善を行う際、社内にソースコードの読み書きができる担当者がいれば好きなタイミングで対応が可能ですが、いない場合は追加の予算がかかったり、実装に時間と手間がかかる場合も少なくありません。
    そんな時に役立つのが、直感的な操作でサイトを更新、評価、改善できる「KARTE Blocks」です。

    bms_01.png

    お持ちのECサイトにタグをひとつ埋め込むだけで、業務効率化や成果改善が簡単にできるようになります。

    例えば、プラットフォーム側で容易に編集ができない箇所の要素の入れ替えやテキスト編集など。また、どっちの画像がいいかな?と悩んだ際には、ABテストを行った上で反応が良かったものをそのまま採用することもできます。ユーザーの訪問回数などの属性に合わせて、画像の出し分けをすることもでき、より売上に繋がりやすいサイト作りに役立ちます。

    ただし、構築の際に選んだプラットフォームによっては、タグの設置が難しい場合があるので、検討の際は問い合わせて相談してみることをおすすめします。

    5-3.お客様対応

    ECの要と言っても過言ではない受発注の管理。倉庫で受注前の商品在庫を管理したり、注文を受けた後の送り状や納品書の作成〜梱包〜発送をしたりするなど、お客様の元へきちんと商品が届くように対応していきます。

    また、ECサイトを運用していると、日々お客様から様々なお問い合せがあります。商品情報やクーポンなど施策内容に関する質問や注文キャンセルへの対応。あるいはサイズや配送先の変更など、これらの要望に柔軟に対応する必要があります。

    お客様対応は、リピート購入やレビューの評価にもつながる大事な業務なので、受注後のコミュニケーションを丁寧に行うことはもちろん、問い合わせの窓口もわかりやすく設置し、なるべく早く対応できるように体制を整えておきましょう。

    5-4.売上管理

    売上データとは日々向き合いながら、目標に対する進捗確認や上下する売上の数字の要因について検討し、対策を立てます。施策の効果が出ているか、季節要因はないだろうか、など様々な角度から分析して次に向けた戦略を練っていきましょう。

    まとめ

    ECサイトを構築するには、まずはどんなサイトにしたいかの要件定義、そして予算や希望に合わせたプラットフォームの選択が必要なことがお分かりいただけたかと思います。

    そして、作って終わりではなく、そのあとのメンテナンスが大切です。外注できる業務とうまくバランスをとりながら、時代やトレンドに合わせてしっかりアップデートし、使いやすくも結果が出せるECサイトをぜひ育てていってください。

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