限られたリソースで継続的にサイト改善・結果を出す方法。「Offers」が進めるKARTE Blocksを活用したプロダクトグロース
- 社名
- 株式会社overflow
- サービス名
- Offers(オファーズ)
- 事業内容
1タップで始められるエンジニア・デザイナー向け転職・副業・フリーランス案件マッチングサービス「Offers(オファーズ)」。収入を増やしたい方、スタートアップや大企業の開発・デザインをして新しい経験・キャリアをつくりたい方にぴったりのサービスです。
株式会社overflowが提供する「Offers(オファーズ)」は、2019年よりサービス提供を開始した、副業・転職をしたいと考えているエンジニア・ デザイナー向けのマッチングプラットフォームです。
エンジニアやデザイナーの採用に課題を抱える企業は、「本当に欲しい人材」をスピーディーに採用できます。
「働くひと」に幅広い選択肢をつくること、企業と働く人のミスマッチをなくすことを実現するためにOffersを提供しています。そんな体験を多くのユーザーに届けるために、どのようにKARTE Blocksを活用しているのかプロダクトマーケティングマネージャー(PMM)の岡田宗悦(おかだそうえつ)さんにお話しを伺いました。
ユーザーの真のニーズを読み解き、企業と働く人のミスマッチをなくす
Offersのサービス概要と岡田さんのお役割を教えてください。
岡田:私たちは、副業・転職をしたいと考えているエンジニア・デザイナー向けのマッチングプラットフォーム「Offers(オファーズ)」を運営しています。私は大学在学中からoverflowでインターンとして働き始め、メディア事業のグロースに携わっていました。Offersの事業が立ち上がったころから、同期と一緒にマーケティングチームを作ってきました。
現在はOffersを中心としたtoC領域をメインに、プロダクトの企画やマーケティング全体の戦略から実行までを担当しています。「働くひと」に幅広い選択肢をつくり、企業と働く人のミスマッチをなくすことを実現するために、ユーザーさまの真のニーズを読み解き、どのようなプロダクトをどのように届けていくのかを考えています。
岡田さんが担当するtoCマーケティングチームのミッションについて教えてください。
岡田:多くのユーザーのみなさまにOffersをご利用いただき、副業を見つけてもらう、または副業転職を実現することです。実際に当社でも副業で働いている人もいますし、副業をきっかけに正社員になった方もいます。
副業転職の実現に向けて、マーケティング戦略を練って、マーケティングコストとのバランスを取りながら、事業拡大に貢献していくための施策を実行しています。
具体的には、Offersを使っていただくユーザーさまを増やすために、広告・SNS運用やオーガニック流入を増やす施策に加えて、受け皿となるLPの改善などを各部門と連携しながら推進しています。最近では、プロダクト開発の知見が集まるQ&Aプラットフォーム「Offers Q&A」のグロースにも力を入れており、2023年3月に正式版をリリースしました。
事業展開の速さに対し、サイト改善の工数とリソースがボトルネックに
サイト運用や改善はどのような体制で行なっていましたか。
岡田:Googleアナリティクスやヒートマップツールを使いサイトを分析し、チームで仮説・アイデアを出し合い改善施策を決めていました。その上で、GoogleオプティマイズのABテスト機能を使って施策をテストし、最終的に成果のよかったパターンを採用してサイトへの実装を開発に依頼する、という改善のサイクルを回していました。
スタートアップ企業では一般的なサイト改善サイクルですよね。そんな中で今回KARTE Blocksを採用されたのはなぜでしょうか?
岡田:予算が限られていたので、無料で利用できるGoogleオプティマイズを当初は採用していました。一定のABテストができるので、サイト改善のサイクルも問題なく回せていました。ただ、徐々に「改善サイクルを回すスピード」と「新しいメンバーへのツールレクチャー」に課題を感じ始めたんです。
例えば、シンプルにバナー画像の変更テストをしたい時、Googleオプティマイズでは変更用の画像を別ツールでアップロードしてから利用する必要があったり、効果計測を行うためにはイベントの実装とGoogleアナリティクスでの登録作業が発生しており、都度手間がかかってしまう状態でした。
同時にテストを実施できる数と配信期間にも制限があり、どんどんアイデアを試すということができないというのも検証スピードを上げることができない要因でした。
また、OffersはLPの改善を私と業務委託、もう1名がインターンの3名で運用しており、実運用に関わるメンバーに毎回ツールの使い方のレクチャーが必要になっていたことも大変でした。 Googleオプティマイズのサポートサイトを渡しただけでは、テキストベースの説明だけで視覚的に理解ができないなど、自分でキャッチアップしてもらうには人によってハードルが高かったです。
改善・検証スピードの向上と、円滑な社内コミュニケーションの実現
KARTE Blocksを導入して、どのような変化があったのでしょうか。
岡田:KARTE Blocksを導入し、エンジニアに依頼することなく自分たちだけで施策を実装できる様になったことで、施策の数も増え検証のスピードが上がりました。
サービス内容の見せ方や訴求方法のテストをKARTE Blocksを使い、バナー画像のアップロードや効果計測用の指標の追加を自分たちですぐに実装ができるようになったことで、施策を気軽に実施できるようになりました。PDCAのスピードが上がり、より良い結果へと早く到達することができました。
また、KARTE Blocksで得たABテストデータというファクトを元に、WhyやWhatが明確な状態でエンジニアに本番実装を依頼することができるようになったことで、生産性も向上しました。
開発/実装依頼をする際に仮説が弱い段階だと、WhatやWhyの解像度が低くなってしまい、緊急度/重要度を伝えづらくなってしまいます。エンジニアメンバーは多くのタスクを抱えていて忙しいので、価値提供に繋がる可能性が高くないと実装優先度が下がってしまうので、KARTE Blocksを使い自分たちで仮説検証をクイックに行い、エビデンスを集めてから開発と連携を行うことでスムーズな連携が取れるようになり、コミュニケーションコストを下げることができました。その結果、本来着手すべき重要度の高い施策に開発工数を当てられるようになり、生産性が向上しました。
KARTE Blocksを導入してみて、定量的な効果はありましたか?
岡田:ユーザーの流入経路によって、LPのファーストビューを出し分ける施策を実施したところ、一番効果が良かったものでCVRが250%に向上しました。
Offersを利用してくれるユーザーは、主にエンジニアとデザイナーです。アプリエンジニアやサーバーサイドエンジニアなど様々な職種に対し、それぞれの職種に合わせて的確に情報の表示変更を行ったり、潜在層と顕在層それぞれのニーズ・考えに合わせてメッセージングの調整を行ってきました。
また、広告データだけでなく、過去に閲覧したページなどのユーザー行動データや、既に登録したこと/CVしたことがあるというユーザーデータを元に訴求内容を変更することもできたので、徐々にLPの訴求内容とユーザーが興味のある内容をマッチさせることができ、CVRの改善を実現できたと思っています。
他にKARTE Blocksを導入してメリットがありましたか?
岡田:Googleオプティマイズでは、テスト実施時に書き換え内容を読み込む際、チラつきが発生するケースが多く、ユーザーの体験に違和感を与えてしまうことも課題に感じていました。アンチフリッカースニペットを使用すれば改善するのですが、ソースに直張りする為に本質的ではない部分に開発リソースを使わなくてはなりません。一方、KARTE Blocksは書き換え時のチラつきが気にならないので、ユーザーの体験を損ねることなくテストを実行することができていると思います。
また、新しいメンバーも使い方を特に教えることはなく、マニュアルを見てもらうだけで使えるようになるので、レクチャーの工数を削減できたところも良いポイントです。
現在では広告担当者やマネージャーレベルの人など、私のチーム以外の人もKARTE Blocksに興味を持って触っています。
私たちもそうですが、スタートアップの場合、いかに効率的に改善を回し検証を進めていくか、その為の環境を低コストで用意するかがポイントだと考えています。費用的なコストだけでなく、運用にかかるリソースや時間、キャッチアップコストなどの削減も含まれるので、KARTE Blocksを導入したことでそのバランスを上手く取れるようになったと感じています。
マーケティング活動の広がりと共に、広がる「KARTE」の活用
御社ではKARTE Blocksだけではなく、KARTEもご利用いただいています。どういう使い分けをされているのでしょうか?
岡田:代表的なところでいうと、KARTEはn1分析に活用しています。たとえば、 KARTEの「Live機能※」 を活用しています。
※ セッション時の閲覧状況を動画で確認できる機能。インサイトから特定施策の課題、Webサイトのエラーや改善点を発見して次のアクションにつなげることが可能。
以前からn1分析としてユーザーインタビューを実施しサイト・サービス改善のアイデアを得ていましたが、実際にそのユーザーがサービス利用にサイト上でどういった行動をとっているのか、という具体的な「動き」からインサイトを得ることが難しく、効果的に次の施策につなげられていなと感じていました。
※Blocksのみのご契約でも利用できるライブリプレイを開発中 (2023年9月時点)
KARTEのLive機能を活用することで、ユーザーの普段の行動から「どこで躓いているのか」「どういったユーザー群が躓いてしまうのか」を可視化することができるようになり、インサイトをより深堀った状態で仮説検証を行うことができます。ユーザーインタビューを実施する際も、事前にその人の行動を確認しておくことで、ある程度の仮説を持った状態で臨むことができ、仮説の精度をあげることができていると実感しています。CVファネルの改善だけではなく、サービス利用者の行動を見る中でサイト上の問題・バグを発見することもできるので、プロダクトの改善にもつながっています。
今後、KARTE Blocksを活用して実現したいことを教えてください。
岡田:メインプロダクトであるOffersだけでなく、Offers Q&A、Offers jobs、Offers MGRなど、様々なサービスへ活用の幅を広げたいです。
ユーザーにむけて、初めての来訪から会員登録、サービス利用、最終的に自分にあった仕事にたどり着く。とOffersを通して一貫したサービス体験を提供しているため、データを分断することなく、顧客体験を起点にしたマーケティングやプロダクト改善により力を入れていきたいと考えています。
マーケティング活動領域の広がりと共に、KARTEやKARTE Blocksの活用パターンが増えているので、KARTE Blocksだけではなく、KARTEの色々なプロダクト群を利用することで、顧客データを中心に据えた統合的なマーケティング・プロダクト改善活動、ユーザーへの体験提供を実現していきたいと思っています。
活用事例
職種・ニーズ毎にLPをパーソナライズ。行動データを元に訴求内容の検証を行い、CVRが250%に向上する結果に
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