施策のリードタイムを1ヶ月から1週間に短縮。「doda X」がKARTE Blocksで実現した生産性向上とPdMの成長支援

社名
パーソルキャリア株式会社
サービス名
doda X
事業内容

転職サービス「doda」をはじめ、人材紹介や求人メディアの運営、転職・就職支援、採用・経営支援、副業・兼業・フリーランス支援など、多岐にわたる総合人材サービスを展開しています。

パーソルキャリア株式会社が運営する「doda X」は、ハイクラス人材一人ひとりのよりよいキャリアの実現を支援する転職サービスです。
同社は、サイト改善を目的としてKARTE Blocksを導入しました。施策立案からリリースまでのリードタイムを大幅に短縮しただけでなく、経験の浅いプロダクトマネージャー(PdM)のスキル向上にもつながっているといいます。
今回、パーソルキャリア doda X プロダクトマネジメント1グループにてPdMチームのマネージャーを務める清水彩さんと、PdMの丸山ゆうさんにKARTE Blocksの導入背景や活用方法、得られた成果について詳しく伺いました。

充実したサポート・機能性・コストのバランスでKARTE Blocksを導入

まず、ご担当の事業や部署の役割について教えてください。

清水:ハイクラス層向けの転職支援サービス「doda X」を提供しています。7,000人※以上の優秀なヘッドハンターが在籍しており、希望や経験に合うスカウトが豊富に届くことが強みです。候補者にマッチした最適な求人を、doda Xの求人紹介担当から直接ご提案できるのも、大きな特徴のひとつです。
※2025年4月時点のヘッドハンター数です

私が大切にしているのは、サービスを通じて「幸せな転職」を実現する方を一人でも多く増やすことです。もし、doda Xを通じた転職が幸せではない結果に終わってしまったとしたら、その方が再びご利用くださることはありません。
だからこそ、私たちは「お客様にとって本当に良い転職になるか」を、日々真剣に考えながら仕事に取り組んでいます

プロダクトマネジメントグループは、求職者側のプロダクトを担当する1グループと、法人側のプロダクトを担当する2グループに分かれています。 私たち1グループのKGIは「転職が決定した人数」です。1グループ配下には2つのチームがあり、丸山さんが所属しているチームのKPIは「ヘッドハンターを介して転職が決定した人数」です。

KPI達成に向けて、ヘッドハンターとの面談者数の増加を重視しています。そのため、求職者がアクションを起こしやすくなるようなサイト上の表現について、日々試行錯誤を重ねています。また、ヘッドハンターの得意分野や経験をレコメンドロジックに反映させることで、「この人に相談したい」と思ってもらえるようなマッチング精度の向上にも取り組んでいます。

doda X プロダクトマネジメント1グループ マネージャー 清水 彩氏

お二人のこれまでのキャリアについて教えてください。
清水:私は2023年夏頃にパーソルキャリアへ入社し、2024年4月よりPdMのマネージャーを務めています。実は“出戻り社員”で、転職を経て再びパーソルキャリアに戻ってきました。前回の在籍時は「doda」のWebサイト運営を担当しており、現在は「doda X」にてdoda Xの求職者向けのWeb、アプリ領域を管轄しています。新卒ではアパレルEC系の企業でフロントエンドエンジニアとデザイナーを2年ほど経験しました。学生時代はデザインを学んでいたのですが、配属された部署がデザインとフロントエンドをセットで対応していたため、フロントエンドエンジニアのスキルは就職後に一から身につけました。その後、PdMにキャリアチェンジして現在に至ります。

丸山:私は2024年に入社し、在籍期間はまだ10ヶ月ほどです。
前職はエンタメ系の企業に勤務しておりました。学生時代にパーソルキャリアの新卒向けインターンに参加したご縁で、パーソルキャリアへ転職いたしました。現在はPdMとしてdoda Xの求職者向けWebサイトの改修を担当しており、その中でKARTE Blocksを活用しています。

KARTE Blocks導入前の課題と最初の印象について教えてください。
清水:以前からサイト改善に取り組んでいましたが、使用していたGoogle オプティマイズが終了することになり、急いで代替ツールを探す必要がありました。ツールを探す中で出会ったのがKARTE Blocksでした。

ツール選定では3つの観点を重視しました。1つ目はサポートが充実していること、2つ目はA/Bテストが実施できること、3つ目はコスト面です。いくつかの選択肢を検討した結果、ノーコードでも活用でき、コーディングによって柔軟なカスタマイズや拡張が可能なKARTE Blocksの導入を決定しました。

丸山:初めてKARTE Blocksを触った際、とても直感的で使いやすいと感じました。データの可視化や分析が容易で、複雑な設定をせずにA/Bテストの結果を迅速に取得できる点が特に魅力的です。また、リアルタイムで結果を確認できるので、効果が低い施策をすぐに止めたり、効果が高いものを素早く全体配信に切り替えたりと、施策のPDCAを高速に回すことができます。

また、管理画面内にチャットサポートの導線があり、困ったときにもすぐに質問できる環境が整っているので、大変助かりました。くわえて、サポートサイトも非常に充実しており、操作方法や注意点が丁寧にまとめられているため、フロントエンドエンジニアに実装を相談する際には、そのページを共有しながらスムーズにやり取りができています。情報がわかりやすく整理されている点も、非常に心強いポイントです。

コンバージョン向上と機能見直しを両立したサイト改善

これまで取り組んだ中で、印象的な施策はありますか?
丸山:最も印象的だったのは、コンバージョンボタンの文言変更施策です。ヘッドハンターへの「面談希望する」というボタンを「話を聞いてみる」という柔らかい表現に変えたところ、クリック率が12%向上しました。このような施策を手軽に試せた点も大きなポイントでした。

この施策をやろうとしたきっかけは、私自身が別サービスで転職活動をした経験からでした。パーソルキャリアに入社して数ヶ月経った頃、自社サービスと比較してみた際に、ボタンの文言が堅く、ユーザーの応募への心理的ハードルが高いのではないかと感じました。

その他にも、CTAボタンの位置調整、サイズ変更、色の変更なども効果を上げています。色については3パターンのA/Bテストを実施し、オレンジ色が最も良い結果となりました。

丸山:最近では、コンバージョンを高める施策に加え、機能削減の検証にも取り組んでいます。doda Xは開発ペースが速く、サイトに次々と新機能を追加してきました。しかし、サービスが複雑化する中で、その機能が本当にお客様に必要かどうか疑問に感じることもありました。もしその機能をなくしてもコンバージョン数が変わらないのであれば、削除して、その分お客様のためになる他の機能を追加して改善すべきだと考えています。

例えば、かつてはユーザーが何度も見ているスカウトメッセージを上部に切り出して表示していましたが、A/Bテストの結果、コンバージョン数にほとんど変化が見られなかったため、思い切って削除しました。

このように、機能の表示・非表示を試すA/Bテストを行い、取捨選択を重ねることで、サイト改善の質が向上していると感じています。

doda X プロダクトマネジメント1グループ 丸山 ゆう氏

施策立案から配信までのフローについて教えてください。
丸山:仮説出しから企画立案に4〜5人のPdM、コーディングで2人のフロントエンドエンジニア、その他マネージャーなど合計7人以上が関わっています。基本的にはPdMとフロントエンドエンジニアがペアで動いています。

仮説を立てる前には、必ず根拠となるデータを収集しています。主に3つの情報源があります。1つ目はGoogle アナリティクスで取得できるページ遷移データで、ユーザーがどこでアクセスを止めているかを分析します。さらに、社内の分析基盤では、スカウトの開封や面談への進捗といった主要な実績データを分析しています。特に、ユーザーの登録経路や登録後の日数といった切り口でデータを組み合わせることで、より多角的にユーザー行動を把握できるようにしています。2つ目はユーザーインタビューで、実際にサービスを利用している方に使いづらい点をヒアリングします。3つ目はNPS(ネットプロモータースコア)※で、サービスに対する課題や評価を収集し、そのデータを元にPdMが企画を考えています。
※NPS(ネットプロモータースコア)とは、顧客が企業や商品・サービスをどの程度他者に推薦したいかを数値化し、顧客ロイヤルティを測定する指標です。

清水:施策については、常に新しいアイデアを取り入れる姿勢を大切にしています。企画を担当するメンバーは、doda Xだけでなく競合サービスも日々チェックし、改善のヒントがないかを探しています。そうして得た気づきを企画に反映させ、継続的な改善につなげています。

丸山:前述の通り、サイト内での分析にはGoogle アナリティクスを活用し、サイト全体の数値分析とボトルネックとなるページの特定を行っています。その分析結果をもとに、KARTE Blocksで改善施策を実施しています。施策の集計期間は通常2〜3週間です。施策実施中は、KARTE Blocksの「ゴール」機能を活用して目標達成率を日々モニタリングしています。

リードタイム短縮により学習サイクルが高速化、PdMの成長を技術面で支えるKARTE Blocks

KARTE Blocks導入によって、どのような変化がありましたか?

清水:最大の変化は、施策立案からリリースまでのリードタイムが大幅に短縮されたことです。以前はフロントエンドエンジニアを介して、最短でも1ヶ月かかっていたものが、1〜2週間で対応可能になりました。これにより、組織全体の生産性が向上しています。KARTE Blocksが直感的で扱いやすいツールであることも、メンバーが苦手意識を持たずに活用できている理由の一つです。

丸山:リードタイムの短縮により、施策から得た学びを次の施策に活かすサイクルが格段に早まりました。事業としても個人としても、学習のスピードが上がったことが最大のメリットだと感じています。最近は、週に1本以上の施策立案を目標に取り組んでいます

特に意識しているのは、開発工数を抑えつつ、高い効果が見込める企画を立てることです。
そのために「これはKARTE Blocksで完結できそうか」をすぐに判断するよう心がけています。開発の協力が必要になるとやり取りが増えますが、KARTE Blocksなら施策のオーナーである自分が受け入れテストまで完結できる。この点も、施策実行を加速できる大きな利点ですね。

チームでKARTE Blocksを使いこなすために取り組んでいることはありますか?
清水:今年の春、KARTE Blocksの社内勉強会を開催しました。この勉強会では、フロントエンドエンジニアを介さず、一人で施策を完結できることを目指しました。社内でKARTE Blocksに詳しいメンバーが講師となり、「この程度の施策なら一人で完結できる」という具体的なレベルまでレクチャーしました。

弊社のPdMには、テクニカル面でまだ成長の余地があるものの、KARTE Blocksの活用を通じて、フロントエンドを中心としたスキルを着実に強化できていると感じています。

丸山:実際に、PdM経験が浅い私自身も、KARTE Blocksを使うことでコードに対する理解が深まっています。さらに、施策全体のROIを常に意識し、目的に対していかに開発コストを下げられるかを考えています。その中で、「これはKARTE Blocksでもできそうだ」という判断を重ねることが、PdMとしての成長につながっていると感じます。

最後に、今後の展望を教えてください。
丸山:引き続き、Webサイトの改善を高速で回していきたいですね。KARTE Blocksは分析機能が充実しているので、学習しながらより良い施策出しにつなげていきたいと思っています。

清水:KARTE Blocksを活用して社内PdMのスキルを高めることで、個人も組織も成長につなげられると考えています。また、KARTE Blocksをどのように活用していくのが私たちの組織に最適なのか、プレイドの担当者と一緒に模索していきたいですね。

※記事内の数値指標については以下の通り
調査期間:2024/11/25~2024/12/9にて行ったA/Bテスト施策の実績比較
調査者:パーソルキャリア株式会社

活用事例

CTA文言がユーザー心理に与える影響を検証。「面談希望する」からの変更でクリック率が12%向上(パーソルキャリア)

詳細はこちら

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