「お客様がいかに買い物を楽しめるか」を考え、素早く実行していく CRESTBRIDGE ONLINESTORE運営
- 社名
- 株式会社三陽商会
- サービス名
- CRESTBRIDGE ONLINESTORE
- 事業内容
株式会社三陽商会は、自社ブランドや海外ブランドと提携し国内で展開する総合アパレル企業です。同社が運営するECサイト「CRESTBRIDGE ONLINESTORE」には、ウィメンズブランドの「BLUE LABEL CRESTBRIDGE」、メンズブランドの「BLACK LABEL CRESTBRIDGE」、2022年に新しく生まれたライン「CB CRESTBRIDGE」の3つがあり、幅広いユーザーから愛されています。
株式会社三陽商会は、自社ブランドや海外ブランドと提携し国内で展開する総合アパレル企業です。同社が運営するECサイト「CRESTBRIDGE ONLINESTORE」には、ウィメンズブランドの「BLUE LABEL CRESTBRIDGE」、メンズブランドの「BLACK LABEL CRESTBRIDGE」、2022年に新しく生まれたライン「CB CRESTBRIDGE」の3つがあり、幅広いユーザーから愛されています。
CRESTBRIDGE ONLINESTOREで心掛けているのは「お客様目線」。トレンドや季節性を押さえながら、在庫と顧客ニーズのバランスをうまく取らなければならないアパレル特有の難しさがあるなかで、KARTE Blocksでの素早い改善を繰り返し、お客様のお買い物体験の向上に取り組んでいます。
今回は、CRESTBRIDGE ONLINESTOREの「BLUE LABEL CRESTBRIDGE」運営を担当する黒澤和彦さんにKARTE Blocksの活用方法、有用性について伺いました。
“売りたい商品”とお客様目線。アパレル業界ならではの課題
CRESTBRIDGE ONLINESTOREについて教えてください。
黒澤:弊社の主な販路は百貨店なので、実店舗に強みがあります。そのため、現在オンラインストアをご利用いただいているお客様の中には、以前から実店舗で買っていただいていた方も多くいらっしゃいます。また実店舗とオンラインを併せてご利用される方も少なくありません。
実際に、クレストブリッジメンバーシップ(会員システム)の情報を見ても、百貨店に会員システム導入を進めていた2017~2018年頃にメンバーシップ会員に登録された方はEC全体の売上に対する構成比も高く、ブランドを長くご愛用していただける関係性が築けていると考えています。一方で最近ブランドを知り、初めてご購入いただいたお客様にどのように2回3回とご購入いただき今後ブランドを長くご愛用していただける関係性を築いていくのか、についても常に意識しています。
オンラインストアの運営体制を教えてください。
黒澤:私を含めた3名で運営しています。私の担当は「BLUE LABEL CRESTBRIDGE」で、「BLACK LABEL CRESTBRIDGE」と「CB CRESTBRIDGE」にそれぞれ1人ずつ担当者がいるという体制です。
ブランドの担当として日々のサイト運営/メンテナンスを行いながら、サイト運営に必要な業務を分担して行っています。例えば各指標の計測からレポーティング、EC用の商品撮影やweb広告の運用、メールマーケティングなどについてです。
CRESTBRIDGE ONLINESTOREの「BLUE LABEL CRESTBRIDGE」
どのようなオンラインストア運営を心がけていますか?
黒澤:弊社は、「私たちは すべての事業活動を「お客様」のためのものと考えます」というサービスポリシーを掲げています。そのため、勿論、売上予算達成という目標はもちろんありますが、事業者目線の発想ではなくお客様目線でオンラインストアとしての良質なブランド体験・お買い物体験を提供する事を念頭にサイト運営を行っています。
お客様目線で運営するうえで、難しさはありますか?
黒澤:ブランドとして「このタイミングでこの商品を売っていきたい、押し出していきたい」という思いがある一方で、「それは本当にお客様目線なのか?」と疑問に感じることはあります。「おすすめする」のは大事ですが、お客様が欲しいと思うタイミングは人それぞれ違うと思うんです。たとえば、秋冬のアウターを売り出そうと思っても、それが「欲しい=必要」と感じるタイミングは人によって違いますよね。例えば気温という要素一つとっても「寒い」と感じる個人の感覚やお住まいの地域によって違いがあるはずです。
そういったお客様のニーズにどこまで寄り添えるのかが私たちの腕の見せ所であり、この商売を続けるうえでの永遠の課題でもあると思います。
株式会社三陽商会 黒澤和彦さん
また、個人的には、アパレルは季節ごとに商品が入れ替わり、且つシーズンのトレンドにも左右されるので、日用品や家電、自動車などの消費財と比較すると賞味期限が短いと考えています。何か売れたアイテムがあったとしても、その成功例が次の商品や次のシーズンに当てはまるわけではない。そう考えると、商品に対して愛着を持ってもらうこと以上にブランドに愛着を持ってもらい、長くご愛用していただける関係性をどのように築いていくかが重要ではないかと思っています。
だからこそ『ブランドへの愛着が高いお客様とはどのようなお客様なのか?』という問いも重要で、そういったお客様の購買体験を我々も追体験して改善ポイントを探る事が結果的に「お客様のため」というサイト運営に繋がると考えています。
KARTE Blocksで、費用と時間を気にせずにサイト改修が可能に
KARTE Blocksでの改善に取り組んでいくきっかけはあったのでしょうか?
黒澤:サービスポリシーにもある通り、「お客様目線」の活動は常にあるものですが、チームとして意識したきっかけは、2019年にサイトをリニューアルしてからだと思います。ビジュアル要素の構成が高くなり、いわゆる見え方の良いサイトにアップデートされましたが、一方でこれまで通りにお客様がお買い物しやすい、お買い物を楽しめるオンラインストアとしての役割も損ねてはいけない。ブランドサイトとしてブランディングを考えながら同時並行でオンラインでの購買体験を高めていかなくてはなりません。
改めて、お客様一人ひとりのサイトでの行動をきちんと分析してニーズを把握し、パーソナルなユーザー体験を設計していかなければという思いはありました。
お客様が求めているサイトの姿、コンテンツが見えてきたら、素早く改修したい。そしてそれをまた分析して次の改善に生かしていく。そういったサイクルを回し続けていくために私たちはKARTE Blocksを活用しています。
実際にKARTE Blocksを導入してみていかがでしょうか?
黒澤:まずはノーコードでサイトの改修ができるので、専門的な知識を持っていない私たちでも、気づいた改善点やアイデアをすぐに形にできるようになりました。これまでは外部の制作会社にお願いすることが多く、費用も時間もかかっていました。以前からサイト運営における課題だと感じていましたが、KARTE Blocksを導入したことで解消されました。
費用、時間の面で改善された例を具体的に教えていただけますか?
黒澤:例えばバナーを一つ変更する場合にも、制作会社に依頼をすると時間がかかってしまうこともありましたが、KARTE Blocksを使えば数分でできるようになりました。クリック数などの数値もKARTE Blocks上で合わせて見られるので、効果検証がすぐにできて、PDCAサイクルもよりスピーディに回していけるようになっています。
また、実装までの時間短縮のメリットだけではなく、自分たちで設定が完結することも大きな価値だと感じています。例えば、1月1日のクリアランスセールなど「0時ちょうどにバナーを変更したい」といったニーズがあります。そうした場合にも、制作会社の稼働時間を気にすることなく、自分たちで時間設定ができる点も助かっています。
KARTE Blocksの導入前後で、サイト更新プロセスの短縮につながる(イメージ)
「少し目立たせる」だけでクリック数が増加。顧客の行動を知る大切さ
KARTE Blocksを活用した具体的な施策を教えてください。
黒澤:ブランドのトップページからオンラインストアへの導線を、ファーストビューでかつ視認性が高いボタンデザインで新しく設置しました。
お客様の行動を分析していくと、トップページの一番下までスクロールして、「今週のTOP10」の商品を経由してオンラインストアに飛んでいるお客様がいることが分かりました。オンラインストアへの導線は上部にもあったのですが、私たちが当たり前のように「ここを押せばオンラインストアに行ける」と分かっていても、もしかしたらお客様にとっては見えにくいのではと考えました。実際に少し目立たせる形にして新たに設置したオンラインストアへのボタンは、ブランドトップページからオンラインストアページへ遷移する際の導線として最も使用されるものになりました。
これはお客様の行動を分析した結果、「困りごと」を抽出してそれを解決するために生まれたアクションの一つです。変更としてはシンプルで地味な施策ですが、こういう考え方が大事なのだと実感しました。
ほかにも、実施した施策はありますか?
黒澤:オンラインストアのページ上部にカルーセルを設置しました。
お客様がオンラインストアを訪れて、まず初めにチェックするポイントを考えたときに、「何が更新されたか=アップデート情報」を知りたいのではと思ったんです。もともと、ニュースページはありましたが、載せている情報はキャンペーンや新店舗のオープンなど、商品軸ではありませんでした。お客様視点で考えると、「商品の更新情報」を最初に見たいのではないかと思い、この施策に踏み切りました。
以前はカルーセルではなく、画像を3つ掲載していたのですが、テキストで説明を入れていたこともあり、スマートフォンだと見にくいものになってしまっていました。カルーセルにしたことで視認性がよくなり、スマートフォンでのファーストビューを効果的に活用することにも繋がりました。
効果検証や振り返りにもKARTE Blocksを活用されていますか?
黒澤:ブロックごとに数値を見ることができるのはやはり便利で、とても重宝しています。以前は改修したポイントに絞ったクリック数などが把握しづらく、「施策の実施」がゴールになり、効果検証までできていないこともあったと思います。サイトの一部を変更する、その部分の数値を見るといった一連の作業がKARTE Blocksではとても簡単になりました。
今では、他部署と協力して行ったキャンペーンなども、すぐにクリック数などの数値を共有したり、訪れているお客様の属性などをディスカッションしたりできるようになりました。
KARTE Blocksを導入して、意識面での変化はありましたか?
黒澤:何かアイデアが出たときに、「まずやってみようか」と思えるようになりました。これまで外部に依頼していたときは、費用の見積もりをして、実装までにかかる期間を考える必要がありました。その期間を考慮すると施策のタイミングとして適切なのかという別の課題が浮上し、より時間がかかるという悪循環に陥っていました。今では急ぎの修正があっても、まず「KARTE Blocksで対応できるだろうか」と最初に考えるほど頼りにしています。
施策の実施から効果検証までが効率化されたことで施策内容をブラッシュアップさせる時間的な余裕も生まれ、PDCAの質も格段に上がりました。
お客様一人ひとりを接客しているようなオンラインストアに
黒澤さんが考える今後の展望を教えてください。
黒澤:CRESTBRIDGE ONLINESTOREでは「BLUE LABEL CRESTBRIDGE」「BLACK LABEL CRESTBRIDGE」というブランドに加えて、2022年に新ライン「CB CRESTBRIDGE」の展開が始まりました。それぞれお客様の属性が異なるのはもちろんですが、さらにお客様一人ひとりのニーズもより細分化してきていると感じています。
現在、サイト内のN1分析を進めていて今のオンラインストアでお客様が不便に感じていそうな点、改修が必要な部分などを洗い出しています。今後、発見した課題をどう解決していくか、チームとして出てきたアイデアをどう実現していくかを考えていこうと思っています。
その際に、「KARTE」や「KARTE Datahub」「KARTE Blocks」もうまく活用して、まさにお客様一人ひとりに対してパーソナルな接客を実現できるようなオンラインストアを作っていきたいと考えています。
活用事例
1. サイトリニューアル後の課題をスピーディに解消。気づきづらいオンラインストアへの導線を目立たせ、ユーザーの活用を促進
詳細はこちら
2. 商品一覧ページ上部にカルーセルを追加し、商品の更新情報を見つけやすく
詳細はこちら
KARTE BlocksKARTE Blocks Blog「お客様がいかに買い物を楽しめるか」を考え、素早く実行していく CRESTBRIDGE ONLINESTORE運営