本記事は、LPO完全ガイドの後編です。
前編では、LPOの基礎的な考え方、効果的なLPOを行うためのステップと注意したいポイントについて解説しました。
後編では、そもそもなぜLPOは難しいのか。広告担当者の抱える課題について考察し、課題を解くためのソリューションやツール、具体的なLPO事例について、一気にご紹介していきます!
広告効率改善の近道!でもLPOは難しい?
LPOによる広告効率改善がうまくいかない・進まないとお悩みの場合、問題は下記の3点に分類されます。自分はどのケースに当てはまるのか理解しておくと、対応策を講じやすくなります。
1.改善に着手できていない「LPを作りっぱなし」
LPを作りっぱなしで、何年も同じLPを使っている、改善施策に着手できていない...
このケースの最大の課題が、【人材・リソース不足】です。
LPの改善するには、商品や顧客理解は当然のこと、アイデアやクリエイティブの幅出し・ページ作成や分析、進行管理などスキルとタスクが多岐に渡るため、改善に労力がかかります。当然、対応できる人材も限られます。広告の運用と兼務しているケースも多く、なかなか改善に向けたリソースを確保し、動き出すのが難しい状況です。
また、広告運用とLPの作成が別部署にまたがるケースも多く、調整やコミュニケーションにコストがかかる点も問題です。
LPOの優先度が高いなら、内部または外部で人材を確保するか、ツールを導入して自部署で改善を完結できる環境を整えましょう。
2.改善に取り組んでいるが、成果が出ていない「打ち手不足」
改善に取り組んでいるものの思うような成果につながっていないケースには、問題点が2パターンあります。
一つ目は、「分析」と「検証」を気軽に行う環境が整っていないこと。
LPの要素ごとに数値を確認するのに工数がかかりすぎていたり、いざ改善を加えても、施策を正しく評価することができないため、思いつきや行き当たりばったりな施策を進めることに。結局、何が良くて何が悪かったのか分からず、学びに繋がらないため改善を積み上げることができません。LPの評価や、ABテストを正しく行う環境を整えましょう。
二つ目は、ある程度まで改善を進めて打ち手が枯渇しているタイミングであること。
前編であげたランディングページに来訪するユーザーの目的・気持ちと照らし合わせた時、画一的なコミュニケーションで全てのユーザーのニーズを満たすLPは作成できるでしょうか?
LPを流入キーワードや訴求元でのバナーなどに合わせて変更すれば、まだまだ改善が見込めるはずです。
ユーザーセグメントごとに行動を分析することで、顧客をよりよく知るきっかけにもなります。LPを量産せずとも手軽にパーソナライズできるツールも登場しているので、ぜひ参考にしてみてください。
3.改善が継続できない「コスト(予算・手間)がかかりすぎる」
せっかく作ったLPも、来訪者の多くはページ上部で離脱することがほとんど。継続的な改善はLPOに欠かせません。
ところが、前述の難易度の高さから、代理店などの専門家に依頼したり、ツールを複数導入したりと、発注費やランニングコストで予算がかかり続けたり、LPを本気で運用するためのリソースが確保できないことも多いでしょう。
広告効率を上げるためのLPO施策が、トータルで見るとCPAを悪化させることにも繋がりかねません。
自社の課題を整理し、ツールをまとめる、内製化するなど持続可能な体制を検討しましょう。
LPOに役立つツールを紹介
LPOに役立つツールは数多くありますが、上記課題点を踏まえ、無料・低価格で始めやすいサービスをご紹介したいと思います。
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サイト分析ツール:Google Analytics
Googleが提供するWebページのアクセス解析サービス。1,000万PVまで無料で使えるため数多くのサイトに導入されている。2023年7月までに、Google Analytics 4への移行が必要。 -
ABテストツール:Google Optimize
Googleが提供する無料のABテストツール。Google Analyticsと連携したサイト分析が可能です。多変量テストやスプリットテストなど高度なABテストにも対応しています。 -
ヒートマップツール:Microsoft Clarity
Microsoft社が提供する無料のヒートマップツール。セッションレコーディングなどの機能もついています。
サイト更新・評価・改善ツール:KARTE Blocks
プレイドが提供するKARTE Blocksは、タグを1行入れるだけで、文言や画像、ボタンなど、Webサイトを構成するあらゆる要素を「ブロック」に分解し、管理や更新、評価を行うことができるサービスです。
各ブロックの表示回数、クリック率やゴール率などのパフォーマンスも可視化されます。ブロックに表示する内容は、簡単にABテストで検証することができます。
来訪者の訪問回数や参照元、OS、パラメーター等、幅広い条件でページ内容をパーソナライズすることも可能。Webサイトを構成するあらゆる要素に対する顧客の反応を確かめながら、継続してパフォーマンスを改善できるのです。
KARTE Blocksを用いたLPO事例3選
バナーやテキスト、CTAを入れ替えてLPの改善を実現したKARTE Blocksの事例をご紹介します。
広告訴求メッセージに合わせてLPのメインバナーを出しわけ
ブランド品の宅配買取サービスを展開する「ブランディア」では、アフィリエイトサイトやポイントサイト等、多方面でサービスの認知拡大に取り組んでいるため、各チャネルでの訴求内容や流入時のユーザーの動機ごとに別々のLPを最小限の工数で用意したいと考えていました。
そこで、KARTE Blocksを活用し、媒体や流入元の広告訴求メッセージに合わせてメインバナーを出し分け。LP制作工程数を大幅に圧縮しながら、ベースとなるLP(単一URL)でLPOを実現しました。
広告訴求メッセージに合わせてLPのテキストメッセージを出しわけ
オンラインカウンセリングを提供する「cotree」では、リスティング広告による集客を強化した結果、サービスへの興味が顕在化していないユーザーもLPに多く来訪するようになり、離脱率が高まり広告効果が伸び悩んでいました。
そこで、KARTE Blocksを活用しLPのテキスト部分を「仕事・キャリア軸」「子育て軸」などの内容に出し分け。流入元の広告バナーでの訴求メッセージと合わせました。
テキストを変更するだけの簡単な変更にも関わらず、「仕事・キャリア軸」では、施策実施前と比べて、直帰率は約24%改善、CVRは約160%程度改善しています。(※ 2021年8月 株式会社cotree調べ)
CTAのコミュニケーションをABテスト。検証、実装まで1ツールで
防犯カメラ専門通販の「アルコム」では、防犯カメラの取り付け工事を紹介するLPのCTAである「フォームからのお問い合わせ」のクリック率に課題があった。そこで、50%の人にイラスト付きの画像を追加するABテストを行ったところ、表示ユーザーのクリック率が向上。テスト終了後は配信比率を50%から100%に切り替え、エンジニアリソース不要でテスト・検証・実装までを1ツールで行うことができました。
LPOでは改善サイクルを素早く回し続けることが大事
LPOの基本知識や、課題別の解決案、KARTE Blocksによる具体的なLPO事例についてお話ししてきました。
KARTE Blocksは操作方法も非常にシンプルで、HTMLやCSSといったWeb制作のスキルを持たない方でもノーコードで設定が完了します。
LPを複数枚作成したり、エンジニアリソースの確保や外部の制作会社へ依頼をせずとも、簡単に改善施策を実施することができます。
LPは、作って終わりではありません。
素早く改善サイクルを回し続けることが重要なLPOにおいて、改善に着手できていない・成果が出ていない・コストや手間に課題のある方にKARTE Blocksが解決の一助になると幸いです。
KARTE BlocksKARTE Blocks Blog【LPOガイド】改善TipsとKARTE Blocks最新事例(後編)