ABテストツールとBMSはどう違う?BMSならではの特長や活用シーンを解説

こんにちは、「KARTE Blocks」の事業推進を担当している大東です。

KARTE Blocksは、「BMS」という新しい概念に基づく、サイト管理システムです。BMS(Block Management System)とは、どのように作られたサイトでも後からタグ一行の設置だけで簡単に導入でき、サイトをブロックに分解し、ブロックごとに更新・評価・改善を行う考え方です。 サイトの更新がノーコードで簡単にできるだけでなく、思いついたアイデアを試す・ABテストする・パーソナライズで個別最適化することで、継続的なサイトパフォーマンスの向上を目指すことができます。

BMSについて、詳しく知りたい方は先にこちらの記事をご確認ください。

Webサイトを改善する上で、いわゆる「ABテストツール」を利用してきた方も多いでしょう。本記事では、一般的なABテストツールを踏まえながら 、BMSの特長や活用シーンを具体的に紹介します。

ABテストツールは、Webサイト課題について仮説検証を高速に実施できる

「ABテスト」とは、複数パターンを比較対象として用意し、同一条件下でパターンの出し分けを実施することで、コンバージョン率やクリック率といった指標で優劣を判定する手法です。

Webサイトには個々の目的があります。例えば、ECサイトでは、より多くの方にブランド・商品の魅力を知ってもらい、「購入」して欲しい。 トップページのメイン画像やメリット訴求テキストを、より目につきやすい・魅力をしっかりアピールできる内容にできれば、購入者は増えるかもしれません。

そんな時、「ABテストツール」を使えば、Webサイトの改善を目的に行うコンテンツやデザインのABテストを誰でも簡単に・素早く実施できます。 昨今Webサイトの重要性は大きく高まる中、継続的にパフォーマンスを高めてWebサイトを育てていく上で必須のソリューションになりました。 Google社が2017年3月に正式版リリースした「Google Optimize」など、様々なABテストツールが世界中で開発・提供されています。

参考:まずはここから!効果的なABテストの設計方法

日常のABテストは、BMS1つあれば十分。誰でも直感的な操作でテストパターンの作成が可能

サイト改善のオトモとして必須ツールとなった「ABテストツール」。ですが、ツールの中には、テストの準備にエンジニアによる実装が必要な場合もあります。 例えば、元ソースコード側での事前設定が必要になったり、エディターで編集できる要素が一部に限定されていたり。結果、素早く仮説検証を進められず、外部に委託する場合は追加コストがかかってしまいます。

BMSなら、 エンジニアに頼らず誰でも簡単にABテストを実施し、効果集計までできます。
高機能なABテストツールに搭載されている多変量テスト(※1)やリダイレクトテスト(※2)といった高度なテスト機能はありません。しかし、日常のサイト運営における基本的なABテストはBMS1つあれば十分 と言えるでしょう。

※1:複数箇所における各テストパターンの全組み合わせで検証する。 テストする組み合わせが多数に渡るので、大規模なトラフィックがあるページで有効とされる
※2: 指定URLにアクセスしてきた人に別URLへ自動遷移させるテスト。 ページ構成を大きく変えてテストしたい場合などに利用される

タグの設置後、Google Chromeの拡張機能を使って、テストしたいブロックを見たまま選択して登録。 ブロックの編集画面で、プレビューを見ながらテキストや画像を変更したり、文字色やサイズ、余白などのスタイルも簡単に調節します。
必要であれば、HTML/CSS/JavaScriptを記述し、より高度なテストパターンを作成することも可能です。

変更したいブロックをページ上で選択して登録

フォーム入力やドラッグ&ドロップなどの簡単な操作でテキストや画像の編集が可能

もちろん、ページ内の複数ブロックを同時に置き換えるようなテストも可能です。
例えば、どんなサービス便益を一番訴求すべきか検証したい場合。メイン画像だけでなく、リード文や説明画像などを同時に変更することで、ページ内で一貫したコンセプトを保ち、適正に仮説検証できるようになります。

具体的なABテスト実施の流れは、以下の記事をご覧ください。

参考:【アイデアを試す・ABテスト】KARTE Blocksご利用の流れと画面デモ

BMSはABテストの”前後”も含めて、サイト運営を幅広くカバーする

サイト運営・改善の取り組みは多岐に渡ります。事実、「ABテストの実施」自体は1つの取り組みに過ぎず、サイト課題を見つける分析、テストで得られた発見をサイトに反映していく実装作業も必要です。

BMSの真骨頂は、ABテストの実施だけでなく、サイトの恒常的な更新・修正から、分析、そしてパーソナライズなどのサイト改善に滑らかに繋げていける点にあります。

1.ブロックごとに効果を可視化し、改善箇所を発見。 ABテストに繋げていく

BMSでは、ブロックを管理画面に登録すれば、表示したユーザー数やクリック率、コンバージョン率などのデータをブロック単位で自動集計します。 通常、アナリティクスツールでは実装の手間が負担となり中々手をつけられないようなデータを簡単に可視化できます。

そこから、ページの課題を発見し、パフォーマンス改善に向けた仮説立てを進めます。例えば、購入や問い合わせにつながるCTAボタンのクリック率やクリック経由CVRを確認して、思ったよりも低い!という際には、すぐさまABテストで別パターンを検証することができます。

実際の活用事例: Honda Every Go

トップページのあらゆる要素のクリック率を簡単に可視化。得られた仮説からトップページコンテンツの並び替えをテスト。仮会員登録率が約26%改善

【アイデアを試す・ABテスト】KARTE Blocks活用事例集(Honda Every Go)

2. ABテストで立証された勝ちパターンを、実装コスト0で素早くサイトに反映する

折角ABテストを重ねて勝ちパターンを手繰り寄せても、サイトへ実装されなければ「テストをやって終わり」になり勿体無いですよね。 すぐにエンジニアに頼んで実装してもらえる状況であればまだしも、開発部署のリソースが十分になく実装まで数週間待ち、外注の場合はコストも懸念、という方も多いのではないでしょうか。

BMSでは、ABテストで立証された勝ちパターンをサイトへ実装することもできます。 勝ちパターンの配信率を100%にするだけなので、実装コスト・時間は限りなくゼロ。折角の勝ちパターンがサイトに反映されないまま、ただ機会損失が発生する事態を避けることができます。

なお、ABテストツールでも同様の配信自体は可能な場合もありますが、あくまで一時的な対応に留まる上、以下の点で注意が必要です。

  1. 非同期処理の場合は、書き換え内容の表示が遅延する。更新前の内容が一瞬見えてから置き換わるため(ページフリッカー現象)、ユーザー体験が損なわれる。
    ※KARTE Blocksの場合... 同期処理のため、遅延なく更新内容が表示される。

  2. 同時実行可能な配信設定数に制限があり、更新対応に使用する分だけABテストの利用が制限される。
    ※KARTE Blocksの場合... 配信設定数に制限なし。

実際の活用事例: ストライプデパートメント

ブランド別にセール商品を簡単検索できるタイル表示をテスト。購入率は31%向上し、エンジニアの開発対応を待たずにそのままサイトへの本実装が完了。

【アイデアを試す・ABテスト】KARTE Blocks活用事例集(ストライプデパートメント)

3. サイトをパーソナライズし、更にパフォーマンスと顧客体験の向上を目指す

BMSは、タグを設置するだけで閲覧情報を解析し、サイト利用者をグルーピングできます。 例えば、「初めてサイトに来訪」「広告キャンペーンA経由で来訪した」「今日商品ページを3回以上閲覧した」、といった形式です。

まずはABテストを通じて、全利用者にある程度最適化されたサイトへ改善。そこから更に特定のユーザーには追加のABテストを重ねていく。もしくは、期間を限定せず、常にパーソナライズされたコンテンツを表示することも可能です。

ほとんどのWebサイトは基本的に誰が来ても同じ内容が表示されるのが当たり前になっていますが、BMSがあれば個々の利用者のニーズにあったサイトへ育てていくことができます。

実際の活用事例: 不動産SHOP ナカジツ

サイト内の閲覧履歴から中古物件に興味が高そうなユーザーを識別。トップページのボタンをパーソナライズし、クリック率は約6倍を記録。

【パーソナライズ】KARTE Blocks活用事例集(不動産SHOP ナカジツ)

一般的なABテストツールを念頭に、BMSの特長や利用シーンをご紹介してきました。
BMSはABテストの目的でも十二分に利用できる上、より幅広いサイト運営に活用いただけます。

日々の更新作業を効率化しながら、サイト課題の分析、ABテスト、そしてパーソナライズまで一気通貫で実施することができます。結果として、タスクと化した付加価値の低い作業の負担を減らし、サイトをより良くするための活動に集中できるはずです。

ご利用企業からは、日々のサイト運営に余白が生まれると同時に、アイデアを気軽に試すことができるようになったことで、チャレンジングなチームに変化した、という声も上がっています。

参考:開発工数をかけず、「スピード感を持って実施する」が可能に。KARTE Blocksがもたらした“Do先行型”のサイト運営(STRIPE DEPARTMENT)

ぜひ皆さんもBMSを活用し、より自由で直感的なサイト運営をご体感ください!

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